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◆「安心・安全」に役立つNHKの最新技術をアジアで展示〜テレコム・アジア2008〜
(平成20年9月1日)

 NHKは、平成20年9月2日(火)〜5日(金)、バンコク(タイ)で開催されるテレコム・アジア2008※1)のジャパンパビリオンにおいて、NHKが開発した安心・安全に役立つ「緊急警報放送によるワンセグ端末の自動起動システム」の展示を行います。

 緊急警報放送によるワンセグ端末の自動起動システムとは、地震や津波などの災害時にワンセグ端末を自動起動し、災害情報を伝達するシステムです。放送では多くの人々に瞬時に緊急情報を伝達することができます。

 アジア諸国では、2004年のインド洋津波などの経験により、「安心・安全」に対する関心が高まっています。アジアで開催されるこの展示会でNHKの最新の災害対策技術を紹介し、アジアの「安心・安全」に貢献していきたいと考えています。

 その他、「ワンセグ連結再送信システム」の展示もあわせて行います。これは、デジタル放送のひとつのチャンネルを使って、放送局の電波が直接届かない地下街などに複数の放送局のワンセグを束ねて再送信するシステムです。最大13のワンセグを送信できるため、再送信するワンセグ以外にその区域用の独自のワンセグサービスを提供することができます。

 NHKでは、今後とも安心・安全に関わる技術の開発に加え、これらのISDB-T※2方式の利点を生かした新しい放送サービスの研究を推進していきます。

※1 テレコム・アジア2008: ITU(国際電気通信連合)が主催する情報通信分野における展示会及びフォーラムからなるイベント
※2 ISDB-T: 日本の地上デジタル放送方式の規格


ジャパンパビリオンのイメージ図


緊急警報放送の仕組み

 緊急警報放送では、大規模地震の警戒宣言や津波警報などの緊急なニュースをたくさんの人々に一斉にお伝えすることができます。この緊急情報を提供する際に受信機の起動信号を送りますので、受信機がスタンバイ中であれば受信機を自動的に起動することができます。


試作したワンセグ対応緊急警報放送用起動信号受信機

 緊急警報放送の起動信号を常に監視するアダプタ型の実験用試作機です。将来はワンセグ端末に内蔵できるよう、小型化、省電力化の研究を進めます。


ワンセグ連結再送信の仕組み

 地下街などでもワンセグを受信できるようにするため、各放送局の電波からワンセグ信号のみを取り出し、別の1チャンネルにまとめて再送信します。これより、電波を有効に利用できる他、その地下街専用の独自放送を追加することもできます。
 
 
 
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