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◆カメラには映らない「インビジブルパネル」を開発
〜出演者だけがセリフを見られることで、自然な演技が可能に〜
(平成18年5月15日)


○ NHKは、出演者には見えるがテレビカメラには映らない情報提示装置「インビジブルパネル」を新たに開発しました。スタジオ内の出演者に、セリフや演出者からの指示などの情報を映像として表示することで、より正確で自然な演技が可能になります。

○ これまで、出演者用の情報提示装置として「インビジブルライト」を開発してきました。この装置では、出演者用の情報をスタジオ内の壁や床に直接映像として投射するために、明るいスタジオ内では見えにくく、また、出演者の立つ位置によって投射した映像が遮られるという問題がありました。

○ 今回開発したインビジブルパネルは、スタジオセット内に設置したスクリーンの後方から映像を投射することで、視認性と運用性の向上を図りました。このときスクリーンには、テレビカメラの電子シャッターと同期させた二つの映像を交互に表示します。一つは、セリフなど出演者用の映像で、電子シャッターが閉じている間のみ表示します。もう一つは、中継映像や天気図などカメラに映すための映像で、電子シャッターが開いている間のみ表示します。出演者には二つの映像が合わさって見えますが、テレビカメラには中継映像や天気図のみしか映りません。

○ BS2で毎週日曜夜9時〜9時45分放送中の新番組「ネクスト 世界の 人気番組」で、バーチャルスタジオ用のインビジブルパネルの運用が4月から始まりました。番組では、青一色に染められた特殊なスタジオの中で、出演者の目線の先に置いたインビジブルパネルにCG映像などを表示して、出演者の演技支援を行っています。これにより、目線や動きのタイミングなどを合わせた自然な演技ができるようになりました。

○ 平成18年5月25日から28日に開催する放送技術研究所の一般公開で、インビジブルパネルを展示いたします。



撮影カメラの撮影タイミングと二つの映像の表示タイミング




インビジブルパネルの構成




 
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