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技術情報

  ◆超小型高性能ICマイクロホンの開発
〜放送から民生機器までの広い応用が期待〜
(平成13年7月27日)
 
                                  
○NHK放送技術研究所(山田 宰所長)は、シリコンLSIの製造技術を用いて、超小型でありながら優れた特性が得られるコンデンサー型のICマイクを開発しました。

○従来のマイクでは金属や樹脂などの部品を用いて順次精密に組立てる工程を必要としていたのに対して、本ICマイクは、シリコンを基本とする材料を用いたLSI製造技術による一貫工程で、超小型で高性能なマイクの量産を可能とする画期的なものです。

ICマイクの構造と製造原理
 今回開発したコンデンサー型ICマイクは、シリコンを基本とした新たな積層基板を材料とし、独自の製作技術を用いて、振動膜と背電極とよばれる薄い2枚の極板をわずかな間隙で対向させた構造に形成します。




ICマイクの特長と応用
 本ICマイクは、独自に開発したプロセス技術でマイクの構造を高精度に形成できるため、従来にない以下の特長を有しています。
・超小型・軽量でかつ放送用途の高性能マイクが製作可能
・均一性に優れたマイクを大量に安く製造することが可能
・多数のマイクや周辺回路との集積化による高機能化が可能
 これらにより、放送用高性能マイクロホンから携帯端末用音声入力装置などの民生機器まで、幅広い応用が期待できます。

*今回の開発では、エッチング(基板をけずる技術)等の製作技術で東北大学の協力を得ています。













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