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技術情報

  ◆全コースをデジタルFPUで生中継 
〜びわ湖毎日マラソンで実現〜(平成11年2月12日)


 NHKは、平成11年3月7日(日)に大津市で開催される第54回びわ湖毎日マラソンにおいて、42.195kmの全コースにわたってデジタル方式の800MHz帯OFDM−FPUを用い生中継を行う予定です。OFDM−FPUをロードレースの全コースで使用して、生中継を行うのは初めてです。

 このFPU(Field Pickup Unit:中継用伝送装置)は建物による反射や電波の強さの変動を受けにくいOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing :直交周波数分割多重)方式を使用しているため、自動車等の移動体からの中継においても、従来のアナログFPUより高画質で安定な伝送が可能です。

 これまでのロードレース中継では、アナログFPUを用いて多数の受信基地からなる大規模なシステムが必要でしたが、OFDM−FPUの導入により、受信基地の数を大幅に削減することができます。びわ湖毎日マラソンでは、受信基地数を従来の20ヶ所から5ヶ所に大幅に削減することができ、コンパクトなシステムによる中継が実現します。

 NHKは、今後もこのOFDM-FPUを駅伝やマラソン中継に使用して、コンパクトで安定な中継を目指していきます。

 第54回びわ湖毎日マラソンの模様は、3月7日(日)総合テレビ(午後12時15分〜14時55分(予定))でお伝えする予定です。


[これまでのOFDM-FPUの使用実績]

(1)平成10年6月 「全日本ボート選手権」 埼玉県戸田市
   (選手のボートと併送する移動車からの生中継)
(2)平成10年8月 「ひるどき日本列島」 比叡山
   (比叡山 坂本ケーブルからの生中継)
(3)平成10年12月 「全国高校駅伝」 京都
   (一部の中継区間で使用)
(4)平成11年1月 「都道府県女子駅伝」 京都
   (一部の中継区間で使用)











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