日本放送協会 理事会議事録  (平成25年 5月 8日開催分)
平成25年 5月31日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成25年 5月 8日(水) 午前10時00分〜10時30分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、塚田専務理事、吉国専務理事、石田専務理事、
 木田理事、久保田技師長、板野理事、上滝理事、福井理事、下川理事、
 森永理事
 井原監査委員

<場     所>
 放送センター 役員会議室

<議     事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1189回経営委員会付議事項について
(2)非現用不動産の売却について

2 報告事項
(1)平成24年度事業業務実施結果
(2)放送技術審議会委員の委嘱について
(3)技研公開2013について

議事経過

1 審議事項
(1)第1189回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 5月14日に開催される第1189回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「日本放送協会放送受信規約の一部変更について」、「退任役員の退職金について」、および「非現用不動産の売却について」です。また、報告事項として「新『総務局』の設置等について」です。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)非現用不動産の売却について
(経理局)
 非現用不動産の売却について、審議をお願いします。
 大阪府の寝屋川運動場跡地1万7,924.19uについて、一般競争入札を行った結果、大阪府内の株式会社に売却先が決定したので、売買契約を締結したいと思います。
 本件が了承されれば、5月14日開催の第1189回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

2 報告事項
(1)平成24年度事業業務実施結果
(視聴者事業局)
 平成24年度の事業業務実施結果について報告します。
 公開番組やイベントを全国で実施する際には、その成果・効果として、イベントを通じて公共放送への理解がどれだけ進んだかについて、「NHKへの接触機会(イベント実施件数・参加者数)」、「視聴者との結びつき強化(アンケートによる視聴者意向)」、「営業業績への貢献」、「副次収入」の4つの視点から、数量的に把握しています。
 まず、「NHKへの接触機会」についてです。24年度にNHKが全国で実施したイベントとしては、公開番組・音楽芸能等(「NHKのど自慢」などの全国放送公開番組、「NHK音楽祭」ほか)、教育・教養・こどもイベント(「NHK全国学校音楽コンクール」、「おかあさんといっしょファミリーコンサート」ほか)、福祉イベント(「NHK歳末・海外たすけあい」、「NHKハート展」ほか)、スポーツイベント(「NHK杯国際フィギュアスケート競技大会」ほか)、美術展・展覧会(「ボストン美術館 日本美術の至宝」展、「中国 王朝の至宝」展ほか)、公共放送プロモーション(「スーパーハイビジョン・パブリックビューイング」、「渋谷DEどーも」ほか)、福祉・食料・環境キャンペーン等(「ふるさとの食にっぽんの食」、「防災パーク」ほか)があります。また、東日本大震災の復興支援に向けた取り組みとして、「NHK公開復興サポート 明日へ in 東北大学」や、NHKキャラクターによる「被災地応援イベントキャラバン」(104公演)等の公開番組・イベントを行いました。その総実施件数は2,218件、総参加者数は約1,310万人で、それぞれ前年(23年)度より減少しています。これは主に地域放送局において、イベント実施に対する量的拡大から質的向上への改善に取り組んだことによるものです。地域放送局で実施した件数は1,909件です。
 第2点の「視聴者との結びつき強化」については、イベント来場者・参加者の意向や意識の変化、参加傾向等を測るため、24年度は、全国各地域の320件のイベントでアンケート調査を実施し、13万6,353人の参加者から回答を得ました。アンケートの項目は、「イベントの満足度」、「NHKの事業活動への理解促進度」、「受信料に対する考え方」、および「NHKのイベントへの参加回数」です。その結果、「イベントの満足度」は、82.5%(前年度82.4%)で、目標とする満足度80%を達成しました。「NHKに対する理解度」については、イベントへの参加を通じて「NHKへの理解が深まった」とする回答が、70.1%(前年度70.4%)と、前年度に引き続き70%を超えました。「受信料支払いに対する意識」については、「受信料を支払う意義がある」という回答が60.8%(前年度64.1%)となり、引き続き、60%台を維持しています。「NHKのイベントへの参加回数」については、NHKのイベントに初めて参加したという方の割合が56.3%(前年度57.7%)で、特に地域での実施や若い世代向けに開発したイベントなどは、初めて参加するという方が高い割合を示しています。こうしたイベントをきっかけにNHKへの接触機会の拡大を図っていきたいと考えています。
 第3点の「営業業績への貢献」については、プロジェクト810の活動の一環として、営業部門と連携しながら、イベントをきっかけとした受信料支払率の向上に取り組み、目標を上回る放送受信契約の取次につなげました。
 第4点のイベント実施に伴う「副次収入」については、前年度を約5,000万円上回る1億8,455万円となりました。この副次収入は、美術展と「NHK音楽祭」などの有料公演によるもので、なかでも特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」は、東京都、愛知県、福岡県の3会場で約1億4,000万円の収益を上げることができました。
 最後に、平成25年度に予定している主なイベントについて紹介します。夏休みに科学番組と連動して、ファミリー向けに特別展「深海」を開催し、「NHKスペシャル」で話題となった「ダイオウイカ」の標本や映像などを展示します。また、スーパーハイビジョンの優れた映像技術をアピールするため、スーパーハイビジョン・パブリックビューイングを、大型イベント会場などを中心に展開していく予定です。

(上滝理事)  24年度は、関係部局との連携の効果もあり、アンケート調査による「イベントの満足度」や「NHKの事業活動への理解促進度」が、目標・指標値を上回る結果となりました。また、副次収入も前年度を5,000万円以上も上回るなど、円滑に業務を遂行することができたと思います。これまでの経営資源の最適な配分の議論において、今後のイベント事業のあり方についても、さまざまな検討を行ってきましたが、25年度についても、放送との連携・連動や効率的な業務運営、およびリスク管理の徹底について、強く意識しながら行っていきたいと思います。25年度は、2つの柱により、事業業務を実施していきます。1つは、経営課題への貢献のため、プロジェクト810の活動展開や、スーパーハイビジョンのパブリックビューイングなどの実施に取り組んでいきます。もう1つは、NHKのブランド力を一層発揮し、社会的・地域的貢献を強く意識しながら、NHKならではの展覧会・イベントを実施していきたいと思います。
(会 長)  NHKの放送やイベントを楽しんでいただいている方を意識しながら、より充実したものとなるよう検討を重ねていってほしいと思います。

(2)放送技術審議会委員の委嘱について
(久保田技師長)
 放送技術審議会委員の委嘱について、報告します。
 村岡裕明氏(東北大学電気通信研究所 教授)に、平成25年5月1日付で新規委嘱しました。
 なお、野原佐和子氏(株式会社イプシ・マーケティング研究所 代表取締役社長)は、任期満了により平成25年4月30日付で退任されました。


(3)技研公開2013について
(放送技術研究所)
 平成25(2013)年度の放送技術研究所(技研)の公開について報告します。
 今年の技研公開の期間は、5月28日から6月2日までです。5月28日はオープニングセレモニー等を行い、29日は招待者内覧会、30日〜6月2日を一般公開日とします。
 今年の展示のポイントは、“期待、見たい、感じたい”をテーマに、最新の研究成果を37項目展示します。主な見どころは、平成28(2016)年の実用化試験放送に向けて開発を進めている「スーパーハイビジョン」や、今年、NHKが試行的に開始する予定の「ハイブリッドキャスト(放送・通信連携システム)」の展示をはじめ、「インテグラル立体テレビ(眼鏡が不要な立体テレビ)」や、「人にやさしい放送技術」などの研究成果を紹介します。
 全期間実施する研究展示のほか、5月30日には、マシュー・ポスゲート氏(BBC(英国放送協会)研究所長)による「新たな放送システム」、伊東晋氏(東京理科大学教授)による「次世代の高精細映像放送に向けて」の講演をはじめ、技研の職員による展示関連の研究発表を3件実施します。
 また、一般公開期間中は、手話通訳付きで解説する聴覚障害者向けツアーを実施するほか、6月1日・2日の土日には、技研の職員が解説しながら引率する一般来場者向けのガイドツアーや、ふだんは公開していない技研の特殊実験室などの見学会、子どもを対象とした工作体験やスタンプラリーなどを実施し、サービスの充実に努めていきます。



以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成25年 5月28日
                     会 長  松 本 正 之

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