日本放送協会 理事会議事録  (平成21年12月15日開催分)
平成22年 1月 8日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成21年12月15日(火) 午前9時00分〜9時35分

<出   席   者>
 福地会長、今井副会長、永井技師長、金田専務理事、日向専務理事、
 溝口理事、八幡理事、大西理事、関根理事、今井理事、黒木理事

 井原監査委員

<場         所>
 放送センター 役員会議室

<議        事>
 福地会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1109回経営委員会付議事項について
(2)平成23年以降のNHKの衛星放送に関する「放送普及基本計画の
   一部変更案」に対する総務省意見募集への対応について
(3)視聴者対応報告(平成21年11月)について

2 報告事項
(1)21年11月の視聴者満足(CS)向上活動報告

議事経過

1 審議事項
(1)第1109回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 12月22日に開催される第1109回経営委員会付議事項について審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「中央放送番組審議会委員の委嘱について」、報告事項として「地方放送番組審議会委員の委嘱について」、「視聴者対応報告(平成21年11月)について」、「契約・収納活動の状況(平成21年11月末)」、および「財政の現況(平成21年11月末)」です。また、その他の事項として「平成22年度予算編成について」と「2009年11月全国接触者率調査の結果について」です。

(会 長)   原案どおり決定します。


(2)平成23年以降のNHKの衛星放送に関する「放送普及基本計画の
   一部変更案」に対する総務省意見募集への対応について
(経営企画局)
 総務省は、NHKのBSデジタル放送を現在の3つの放送波からハイビジョン放送による2つの放送波に再編成することなどを盛り込んだ、放送普及基本計画の一部変更案を作成し、平成21年11月19日から12月18日までの間、意見募集を行っています。これに対し、NHKとしての意見を提出することとしたいので、審議をお願いします。
 同変更案の概要について説明します。
 現行デジタルBS3波の終了については、平成23年7月24日までの間で総務大臣が認可した委託国内放送業務の廃止の日まで、現行3波の放送を行うこととし、具体的な廃止日は、NHKが決めて認可申請を行うこととなっています。
 新デジタルBS2波は、現行デジタルBS3波の終了後に開始することとし、各波の性格は、新デジタルBS1が「衛星系の広域性、経済性、大容量性及び高品質性を生かして情報の提供を行う総合放送」、新デジタルBS2が「外部の事業者の企画・制作能力を放送番組に活用し、過去の優れた文化の保存並びに新たな文化の育成及び普及を促進することを目的とする総合放送」と規定されています。また、2波に共通する事項として、首都圏直下型地震等により地上系の全国放送網の運用に重大な障害が生じた場合にバックアップの役割を担うことと、多様化、高度化する公衆の需要を踏まえデジタル技術の新しい利用方法の開発又は普及を進めることが挙げられています。
 さらに、新デジタルBS2は、アナログBSが終了するまでの間、NHK地上テレビジョン放送の難視聴の状況を踏まえて、必要に応じ難視聴解消のための放送を行うこととされています。また、地上デジタル放送の難視聴世帯に向けた衛星セーフティネットが終了した後の、NHKのBS放送のあり方については、衛星セーフティネットが終了するまでの間に、難視聴世帯の状況や技術の進展等を踏まえて、総合的な検討を行い、必要に応じて放送普及基本計画を見直すこととされています。
 この一部変更案に対して、NHKとしては、以下の意見を提出したいと思います。

 「NHKは、平成23年以降の衛星放送について、『平成21〜23年度 NHK経営計画』の中で、平成23年の完全デジタル化とともに1波削減し、ハイビジョン2波に再編成した放送とすることを検討すると掲げています。今回の放送普及基本計画の変更案は、これを可能にするものと受け止めています。
 変更案どおり決定されれば、NHKは、新BS1では報道・情報番組を中心に、また新BS2では教養・娯楽番組を中心に、高画質・高音質の魅力あふれる放送の一層の充実に努めていきます。
 本年7月のNHK受信実態調査によれば、まだ380万程度の世帯がアナログ放送をご覧になっていると推計されます。NHKは、BSアナログ放送の終了について、放送などにより十分な周知を行うとともに、デジタル放送に円滑に移行していただけるよう様々な取り組みを進めていく考えです。
 NHKのこれらの取り組み及びBS放送に係るデジタル技術研究成果の実用化等に当たっては、国においても必要に応じ適切な措置を講じられるよう要望いたします。」

 本議案が決定されれば、12月18日までに総務省にNHKの意見を提出します。

(会 長)  原案どおり決定します。


(3)視聴者対応報告(平成21年11月)について
(視聴者サービス局)
 放送法第12条に定める視聴者対応の状況について、平成21年11月分を以下のとおり取りまとめました。ついては、放送法第22条の2第3項の規定に基づき、経営委員会に報告したいと思います。
 11月にNHKに寄せられた視聴者の声の総数は33万4,353件で、月ごとでは過去半年で最も少ない件数でした。内訳は、苦情や要望等を含めた意見が6万7,000件(20%)、問い合わせが23万4,818件(70%)、その他・不明が3万2,535件(10%)で、問い合わせの件数は過去半年で最少でした。分野別では、受信料に関する声が特に少なかったのが目立っています。苦情や要望等を含めた意見への対応について、1次窓口で対応を完了した件数の割合は92%で、通常月より1〜2%増えています。残りの8%は該当部局に転送し、2次対応しました。
 今年は、大河ドラマ「天地人」が例年より1か月早く終了し、翌週から、3年にわたって放送するスペシャルドラマ「坂の上の雲」の1年目、5回の放送を開始しました。この2つのドラマについて報告します。
 大河ドラマ「天地人」(1月4日〜11月22日)の1年を通しての反響数は、1万2,479件で、前年の「篤姫」を下回ったものの、20代から40代の反響が多く寄せられました。また、「篤姫」は女性からの反響が多かったのに対して、「天地人」は、男性からの反響が上回りました。全期間を通じて「感動した」「面白い。楽しく見ている」などの好評意見が寄せられましたが、その中で、番組の開始期は、「子役の演技に引き込まれた」など子役の演技が特に好評で、それによってさまざまな層を引きつけ、「篤姫」の人気を引き継ぐ形になりました。一方で、開始期には、主に登場人物の設定などに関して「フィクション性が強い」という意見も寄せられたほか、中盤には、当初からあった「主役の武将としての迫力がいまひとつ」という声が増えました。しかし、番組終了期には、主役に限らず、役柄とともに成長した出演者の健闘をたたえる声が、劇的に展開するストーリーへの感動の声と合わせて、多く寄せられました。なお、最終回の再放送を、本来編成している土曜日ではなく、翌日の日曜日に編成したことから、問い合わせや苦情などが1,636件寄せられました。これは、土曜日の午後にJリーグの優勝の行方を左右する試合と大相撲の中継があったことに加え、最終回の放送時間が75分間と通常より長かったため、放送枠がとれずにやむなく編成を変更したものです。反響を寄せられたお客様にはこうした事情を説明して理解を求めました。また、通常の再放送時間帯に、数回にわたり字幕スーパーで再放送の日時をお知らせしました。
 スペシャルドラマ「坂の上の雲」については、11月29日に第1回「少年の国」を放送しました。11月1日から第1回の放送前までに1,635件の問い合わせがあり、放送後、翌日30日までに659件の反響が寄せられました。放送後の意見としては、「たいへん面白い。出演陣も多彩で良い。大河ドラマとして50回くらい見たいドラマだ」「ていねいに作られた良い内容で引き続き見たいと思う」などの好評意見があった一方で、「3年にわたって放送するのは長すぎる。放送間隔をもう少し短くしてほしい」「1回の放送時間が90分は長い。大河ドラマのように45分がいい」といった声もありました。
 11月の放送番組に寄せられた反響総数は、12万8,799件で、意見は4万6,391件、問い合わせは8万2,408件でした。個別番組の反響では、NHKスペシャル「証言ドキュメント 永田町・権力の興亡」(11月1〜3日放送)に699件の反響があり、そのうち好評意見が130件あったことが目立っています。また、11月23日放送のNHKスペシャル「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」には、今年度に放送した「NHKスペシャル」の中で放送1回あたりでは最も多い、727件の反響が寄せられました。ほかにもETV特集「ピアニストの贈り物〜辻井伸行・コンクール20日間の記録〜」に400件の反響がありました。大みそかに放送する「第60回NHK紅白歌合戦」については、11月に5,164件の反響が寄せられ、前年同月を200件あまり上回りました。引き続き前評判の高い状況が続いています。
 視聴者から寄せられた意見や要望への対応事例を紹介します。
 11月6日夜、総合テレビで「2009NHK杯フィギュア」の中継を開始した直後から、一部のデジタル受信機で映像が一時映らなくなったり、画面がチラついたりするという苦情が全国から多数寄せられました。障害は、放送と連動したデータ放送を中止したことによって収まりましたが、その復旧作業中に手順を誤り、何の操作もしていないのにデータ放送の画面が出てくるという現象が起きてしまい、これにも視聴者からの指摘・苦情が寄せられました。障害の発生について、番組の終わりに字幕スーパーでおわびしたほか、データ放送のトップ画面にも、おわびを掲載しました。さらに翌日の同大会の中継冒頭で、アナウンサーからおわびのコメントをお伝えしました。後日の調査の結果、一部メーカーの特定の機種でソフトウエアに問題があり、この番組のデータ放送に対応できなかったため障害が発生したことがわかりました。NHKでは、詳細な原因についてあらためて報道発表し、ホームページでもお知らせしました。メーカー側では、1月中ごろから、放送波を利用したダウンロードにより当該受信機のソフトウエアを改修することにしています。改修が行われるまでの間、NHKでは、障害が再発しないようにデータ放送のコンテンツに手を加えるなど、十分注意して対応していきます。
 11月10日、「プロフェッショナル 仕事の流儀」でキャスターをつとめる出演者が、収入の申告漏れを東京国税局に指摘されたことが報道されました。当日に同番組の放送がありましたが、NHKは、本人がすでに無申告分の納税を済ませ、無申告加算税分も速やかに納付するとしていること、深く反省し、今後は税務処理を適正に行うと表明していることを考え、番組を予定どおり放送し、末尾でNHKの考え方をお伝えしました。また、番組ホームページにもNHKの考え方を掲載しました。これに対して、当日と翌日の2日間に、出演者の責任を厳しく問う声と、出演を擁護する声を合わせ574件の反響がありました。反響はその後も続き、11月中にさらに376件の声が寄せられました。
 NHKの公開番組の入場整理券が、インターネットのオークションサイト等で高額で売買されるケースが増えており、主催者としてこうした行為を取り締まってほしいという意見・要望が、多数寄せられています。NHKでは、オークションサイトを運営する会社等に、該当する出品を削除するよう再三求めていますが、関連法が整備されていないこともあり、現状では運営会社の判断に委ねざるを得ません。そこで、対策の一手として、11月から一部の公開番組で試行的に、入場整理券に「売買禁止」の表記を大きく目立つように掲載することにしました。今後その効果や視聴者の反響などを検証していくことにしています。
 NHKでは、経営計画で掲げた「いつでも、どこでも、もっと身近に」を実現するため、テレビだけでなくインターネットや携帯端末に向けた“3−Screens”のサービスを展開していますが、それに伴い、サービスの内容や利用方法について、複雑で専門的な問い合わせや意見が増えています。内容が専門的なものについては、担当する部局に電話などを転送し、直接対応を依頼することが多くなっており、こうしたケースは今後ますます増えると予想されます。
 テロップなどの誤記や原稿などの誤読については、視聴者からの指摘に基づき確認した結果、47件の表記のミスや読み間違いなどがありました。いただいた指摘については、番組担当者に連絡し放送の中で訂正するように努めるとともに、再発防止に向けて放送関係の部局に周知し、現場に注意を喚起しました。また、番組ホームページにも、掲載内容の誤りについていくつか指摘があり、それを受けて訂正しました。
 経営全般に対する意見や要望について、コールセンターや全国の各放送局で652件の声を受けました。
 11月18日に、総務省が「NHKの衛星放送の見直し」について意見募集を実施することを発表し、現在3つの放送波で放送しているNHKの衛星放送を、2011年(平成23年)春をめどに2つの放送波に再編する旨が報道されました。これに対して、衛星放送の縮小に反対する声や、現在放送している番組の廃止を懸念する声が寄せられました。この件についてNHKでは、12月3日の福地会長の定例記者会見で、「NHKの衛星放送については、3か年経営計画の中で2011年の完全デジタル化とともに1波削減し、ハイビジョン2波に再編成した放送とすることを検討すると掲げています。変更案どおり決定されれば、NHKとしても、『新しいBS1』では報道・情報番組を中心に、『新しいBS2』では教養・娯楽番組を中心に、高画質・高音質の魅力あふれるチャンネルでご覧いただけるよう一層努力していきます」と発表しました。

(会 長)   原案どおり決定し、次回の経営委員会に報告します。


2 報告事項
(1)21年11月の視聴者満足(CS)向上活動報告
(視聴者サービス局)
 21年11月の視聴者満足(CS)向上活動について報告します。
 最初に、「平成21〜23年度 NHK経営計画」で掲げた経営目標の達成に向けて、地域の皆さまにNHKの放送番組や事業運営をよりご理解いただくための、各放送局の取り組みについて報告します。
 京都は、“10人に1人は学生”と言われる学生の街です。京都放送局では、地元の大学からの要望を受ける形で、3つの番組の公開放送・収録を大学キャンパスで行いました。11月1日の午前0時から大谷大学で「今夜も生でさだまさし 〜そうだ、京都でやろう〜」の公開生放送を、11月11日に京都産業大学で「英語でしゃべらナイト リターンズ」の公開収録(12月18日放送予定)を、12月7日に立命館大学で「@キャンパス」の関西で初めてとなる公開収録(12月13日放送)をそれぞれ実施し、学生たちにNHKに親しんでもらうとともに、各大学との協力関係を強化しました。
 衛星第2で放送している「ドゥ!エアロビック」は、各地の企業や大学などを訪問し、参加者の要望に合わせたオリジナル・エアロビックダンスを一緒に楽しく体験してもらう視聴者参加型番組です。その前身の番組がスタートしてから6年になりますが、これまで沖縄県での収録はなく、「沖縄にも来てほしい」という声が番組や沖縄放送局に届いていました。そこで、沖縄放送局では、編成局や視聴者サービス局と連携して沖縄での開催を実現、11月18日と19日の2回、地元企業を会場に地域の人々が参加して、公開収録(平成22年1月17・24日放送予定)を行いました。地元の要望にお応えすることにより、地域社会との連携も深まりました。 
 金沢放送局では、3年にわたり放送するスペシャルドラマ「坂の上の雲」(11月29日〜)の石川県でのロケに際して、地元の企業と協力しながら出演者やスタッフへのロジスティックにあたったことを契機に、ロケの終了後も企業との協力関係を強めています。また、鹿児島放送局や津放送局でも、地域に出向いて行う県域向け放送番組を通じて、地元の人々とのふれあいやつながりを深め、NHKへの理解促進に努めています。
 次に、経営計画に基づき、全国の放送局が地域の拠点として独自の取り組みを展開する“放送局のちから”について報告します。11月には全国から207件の報告がありました。その中から、2011年(平成23年)のデジタル放送への完全移行を前にした、各放送局での地上デジタル放送普及の取り組みについて取り上げます。
 沖縄県は、今年11月に総務省が発表した「地上デジタル放送に関する浸透度調査」で、地デジ対応受信機の世帯普及率が、全国の都道府県で下から2番目の55.3%でした。県内の視聴者からは、「地デジは難しい。わからない」「あわてなくても大丈夫」などの声が寄せられていました。そこで沖縄放送局では、12月1日の“地デジの日”を中心とした3日間(11月30日〜12月2日)、デジタル中継局が開局したばかりの沖縄市で普及促進活動を展開しました。遊びながら地デジに関する知識が得られる「ななみちゃんと挑戦!地デジ探検隊」の展示により、およそ700人の来場者に地デジを体感していただいたほか、1日には、クイズや漫才などを通じて地デジを紹介するエンターテインメントステージ「ハイサイ!地デジ☆笑タイム」を開催し、386人の方に楽しんでいただきました。期間中、地デジの相談コーナーも設けるとともに、夕方の地域ニュース番組でも会場から中継しました。参加者からは、「地デジがよくわかった。デジタルテレビを早く購入したい」といった反響がありました。
 山口放送局では、10月から毎月、午前11時台の県域向け生活情報番組の中で、地元の地デジ推進大使を務めるアナウンサーが各家庭を訪ね、その家族や地域の魅力を紹介しながら、地デジの楽しさや便利さを伝えるコーナーを放送しています。名古屋放送局では、夏の北アルプスに登りその様子をハイビジョン映像で届けて大好評が得られた特集番組「夏の北アルプス あぁ絶景!雲上のアドベンチャー」(9月23日放送)を上映しながら、実際に登山したアナウンサーの体験談と合わせて地デジの魅力を紹介するイベントを、11月27日に開催しました(参加者94人)。また、富山放送局では、地デジの特性を生かした県域向け双方向番組「富山の達人」を、富山市の中心部の会場で11月29日に公開生放送するとともに、28・29日の2日間、地デジの普及促進イベント「来て見て地デジ。NHK地デジランド」を展開、5,000人の市民が参加して、地元商店街の活性化にも一役買いました。
 視聴者からの意見や要望などに基づく業務の改善については、11月の改善報告件数は91件でした。
 名古屋放送局では、公開生放送による若者向けの音楽番組「サタ★テン」を土曜日午後に東海3県ブロックで放送しています。そこに出演するアーティストへのリクエストを、これまでパソコンから受け付けていましたが、20代の視聴者から「携帯からも気軽にリクエストできるようにしてほしい」という要望が寄せられ、10月23日から携帯端末を通じたリクエストも可能にしました。その結果、毎月20件程度だったリクエスト数が、11月は221件と大幅に増加しました。
 また、鳥取県では、高速道路の整備などにより関西地方との人の行き来が多くなっており、関西在住の鳥取県関係者から鳥取放送局に、「鳥取県の天気予報を、関西地方の広域天気予報画面に入れてほしい」という要望が寄せられました。これに応え、大阪放送局も協力して、関西地方向けに放送する広域天気予報画面に、9月28日から鳥取県の予報が加わりました。関係者から好評の声が寄せられています。
 ふれあいミーティングの実施状況については、11月は全国で216回開催し、6,936人が参加しました。開催回数・参加者数とも今年度最多です。
 昨年12月に国際放送局のスタジオをリニューアルして1年がたち、今年2月からは外国人向けテレビ国際放送を充実・強化しました。広報局では、国際放送の役割や内容などをより多くの方々に知ってもらおうと、PR活動を重点的に展開しています。その一環として、早稲田大学の国際教養学部で出前講義とふれあいミーティングを開催しました。アメリカ・韓国・中国などからの交換留学生10数人を含む70人の学生が参加し、公共放送や国際報道をテーマに、国際広報の担当者が英語で講義しました。学生から提出されたレポートには、「公共放送の役割と意味をはじめて考えた。NHKのイメージが変わった」「若年層にNHKを見てもらう方法を考えるべき」という声がありました。また、ふれあいミーティングでは、留学生から、「NHKは政府系の報道機関と思っていたが、予算のほとんどが受信料と聞いて驚いた」という声が出されました。
 また、制作局ドラマ番組部と視聴者サービス局では、来年の元日に予定している正月時代劇「陽炎の辻 スペシャル 〜居眠り磐音 江戸双紙〜」の放送を前に、番組のPRを兼ねて今後の時代劇制作に向けた意見や要望をいただこうと、同番組をテーマにしたふれあいミーティングを開催しました。12月5日、会場のNHKふれあいホールでは、出演者などによる殺陣(たて)の実演やエピソード披露に、参加者から大きな拍手が贈られ、満足の声やNHKドラマへの期待の声が寄せられました。また、参加できないファンのために、会場の様子をブログに順次掲載したことにも、感謝の声が寄せられました。

(会 長)  各地域ブロックの拠点局長の会議で指示したのですが、ふれあいミーティングは、回数や参加者を多くすればそれでよいというものではなく、何をテーマにして取り組むのかということが大事です。私たちは今、「平成21〜23年度 NHK経営計画」で掲げた経営目標の達成に向けて、さまざまな活動を進めています。その中で例えば、接触者率の向上に向けて若者層からの接触を増やしてもらうためには、若者向け番組をテーマにしたふれあいミーティングを、大学などに出向いて学生を対象に開催することも効果的だと思います。自分たちのすべての業務が経営目標の達成に向けたものだということを明確に意識して、そのためにいろいろな工夫をしながら、ふれあいミーティングに取り組んでもらいたいと思います。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成22年 1月 5日
                     会 長  福 地 茂 雄

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