日本放送協会 理事会議事録  (平成19年3月6日開催分)
平成19年3月23日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成19年3月6日(火) 午前9時00分〜9時25分

<出   席   者>
 橋本会長、永井副会長、原田理事、畠山理事、小林理事、金田理事、
 中川理事、小野理事、衣奈理事、石村理事、西山理事
 
 古閑監事、坂野監事 <場  所>  放送センター 役員会議室 <議    事>  橋本会長が開会を宣言し、議事に入った。 付議事項 1 審議事項 (1)第1039回経営委員会付議事項について (2)八俣送信所の送信設備等の一部使用の承諾について (3)国際放送番組審議会委員の委嘱について (4)土地・建物の売却について 2 報告事項 (1)日本放送協会健康保険組合の平成19年度収入支出予算について (2)19年1月のCS(お客さま満足)向上活動報告 議事経過

1 審議事項
(1)第1039回経営委員会付議事項について
(秘書室)  
 3月13日(火)に開催される第1039回経営委員会付議事項について審議をお願いします。  
 付議事項は、議決事項として「国際放送番組審議会委員の委嘱について」、「日本放送協会放送受信規約の一部変更について」、「土地・建物の売却について」です。審議事項として「平成19年度“約束”(案)について」です。報告事項として「八俣送信所の送信設備等の一部使用の承諾について」、「平成19年度各地方向け地域放送番組編集計画および編成計画について」です。  
 そのほか、会長報告などを予定しています。

(会 長)  原案どおり決定します。


(2)八俣送信所の送信設備等の一部使用の承諾について
(技術局・経理局)  
 NHKは、国際放送業務のためにKDDIが所有する八俣送信所の送信設備等を包括的に使用する契約をKDDIと結んでいます。この送信設備等の一部について、特定失踪者問題調査会から、北朝鮮による拉致被害者に向けた短波送信のために使用することができないかという要望がありました。
 NHKとしては、同調査会が現在外国から実施している短波放送「しおかぜ」に対し、人道上の見地から協力できることがあるかどうか、KDDI、同調査会、関係機関と協議、検討を重ねてきました。その結果、NHKの業務に支障がないこと、送信設備等に係るNHKの包括的な使用権が損なわれないこと、関係法令に照らして問題がないことが確保される見通しとなりましたので、承諾したいと思います。
 なお、この議案が決定されれば、今年の3月26日から短波放送用周波数の割当切替日である10月28日までの間、同調査会は、八俣送信所を通じて、1日30分、日本時間の午前5時30分から6時に送信を行う予定です。

(会  長) 原案どおり決定します。


(3)国際放送番組審議会委員の委嘱について
(石村理事)
 国際放送番組審議会委員の委嘱について審議をお願いします。
 渡辺修氏(日本貿易振興機構理事長)を平成19年4月1日付で再委嘱したいと思います。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることにします。

(4)土地・建物の売却について
(衣奈理事)
 非現用不動産(土地・建物)の売却について、一般競争入札を実施した結果、売却先が決定し契約を締結することとしたいので、審議をお願いします。
 徳島・旧放送会館敷地であった徳島市南前川町の宅地(建物ほか付)2,676.08平方メートル(809.51坪)を678,800千円(253千円/平方メートル)で売却したいと思います。
 なお、本日、了承されれば、第1039回経営委員会に諮ります。

(会 長)  原案を了承し、経営委員会に諮ることにします。


2 報告事項
(1)日本放送協会健康保険組合の平成19年度収入支出予算について
(小野理事)
日本放送協会健康保険組合の平成19年度の収入支出予算について、2月21日の組合会において、提案どおりに可決されましたので報告します。
 19年度の健康保険の収入合計は98億5,200万円で、18年度の収入合計98億3,200万円に比べて2,000万円の増収を見込んでいます。
 保険料率については、千分の56から千分の57.5に引き上げるとともに、事業主分と被保険者分の負担割合を変更します。
 主な事業計画については、付加給付は現行のレベルを維持するとともに、よりきめ細かなメンタルヘルスへの対応等心身の健康保持・増進施策の充実に努めます。また、直営保養所については、平成19年12月31日に作並保養所を、平成20年3月31日には熱海保養所を廃止します。そのほか、直営診療所の老朽化した医療機器の更新・整備などを予定しています。


(2)19年1月のCS(お客さま満足)向上活動報告
(視聴者サービス局)
 19年1月のCS向上活動について報告します。
まず、コールセンターで受け付けたご意見・お問い合わせは、およそ112,000件でした。
 今年1月から衛星ハイビジョンでスタートした「アインシュタインの眼」に対しては、他の衛星ハイビジョンで放送している番組に比べて、若い世代からの反響がやや多い傾向となっています。「アインシュタインの眼」は1月に4回放送しましたが、そのなかでも「気ままな隣人 ネコの世界」(1月23日放送)へは多くの反響が寄せられ、たいへん好評でした。
 また、ハイビジョン特集「五木寛之 21世紀・仏教への旅(1)〜(5)」(1月7日〜1月11日放送)には、放送前から放送時間や内容等について問い合わせが多く寄せられました。この番組は、たいへん好評でしたが、他の波で放送してほしいという声も多く寄せられました。
 そのほか、衛星第2テレビでは、「蔵出しエンターテインメント」として、「ビッグショー」や藤沢周平原作のドラマ、「吉永小百合劇場」を編成しましたが、月間を通じて好評なご意見を多くいただきました。特に、藤沢周平原作のドラマ「蝉しぐれ」(1月7日ほか放送)に、50〜60代の視聴者のみなさまを中心に多く反響がありました。
 次に、特に好評な意見が集中した番組についてです。NHKスペシャル「“グーグル革命”の衝撃〜あなたの人生を“検索”が変える〜」(1月21日放送)、「インドの衝撃 第1回〜第3回」(1月28日〜30日放送)、ハイビジョン特集「五木寛之 21世紀・仏教への旅(1)〜(5)」(1月7日〜1月11日放送)、「ターシャからの贈りもの〜魔法の時間のつくり方〜」(1月30日放送)、プレミアム10「世界一美しい村に住む人々〜イギリス コッツウォルズ」(1月15日放送)、宮廷女官 チャングムの誓い 完全版(1月12日ほか放送)、ためしてガッテン「年の初めの健康シリーズ(1)−知らなかった!高血圧・衝撃の新事実−」(1月10日放送)、「年の初めの健康シリーズ(2)−初公開!頭痛の新常識−」(1月17日放送)などに多くの反響をいただきました。
 1月の再放送希望は、「ハイビジョン特集」、「第57回NHK紅白歌合戦」、「NHKスペシャル」などへのリクエストが多く寄せられました。
 放送番組以外では、受信料の義務化や値下げについてさまざまな意見が寄せられました。
 続いて、視聴者のみなさまの声などを生かして改善を行った改善件数は、本部5件、各局67件、合計72件でした。
 おもな改善実施事例を報告します。
 これまで広報局では、目の不自由な方のために「点字版放送番組時刻表」のほか、「音声版CD時刻表」を作成して、全国の盲学校等の施設に配付していましたが、19年度はこれを目次から聞きたい章や節、任意のページに飛ぶことができるDAISY(Digital、Accesible、Information System)録音のものにするよう改善しました。このDAISY版CD時刻表は、この3月末より配付を始める予定です。
 広島放送局では、「第12回全国都道府県対抗男子駅伝」(1月21日放送)で中国ブロックでのデータ放送を今回初めて実施しました。その中で、選手の中継所通過順位やコースデータなどを表示し、「地元選手の順位が知りたい」といった視聴者のみなさまの関心に応えました。
 次に、各放送局の「満足度向上」への取り組み事例について報告します。
 水戸放送局では、約2年前から県域放送「飛び出せキャンパス」のコーナー(5分)で、茨城大学の映像クラブの学生が自主制作した学生のさまざまな活動を紹介した番組を放送してきました。今回、この番組を約20本つなぎ合わせ、1月22日から3日間、茨城大学構内で特別上映会を開催して、多くの学生の皆さんにご覧いただきました。最終日には、水戸放送局のディレクターによる「制作のポイント」についての講演や、「ミニふれあいミーティング」を開催し、NHKへの理解を深めてもらいました。
 長野放送局では、若者世代をターゲットにした地域番組「よるしん。」を放送しています。「スキー場復活にかける“アニキ”たち」(1月19日放送)は、かつての活況を取り戻そうと努力するスキー場をテーマに長野県内のスキー産業を応援する番組です。スタジオにスキー場でさまざまな努力や工夫を続ける3人の若者を招いて、その活動を紹介しました。
 また、県内100か所のスキー場からアンケートを取り、スキー場復活への努力の様子などを伝えました。さらに、長野放送局の正面に仮設のスノーボードパークを作り、人気のスノーボードチームが豪快な滑りを披露するなど、200人近い若者が集まって番組を大いに盛り上げました。参加したみなさまからは「冬の最大の楽しみであるスキーやスノーボードを徹底的に見せてくれてありがとう」、「地域を応援するこのような番組をもっと作ってほしい」などの声が多く寄せられました。
 最後に、ふれあいミーティングの実施状況です。
 1月は、全国で107回開催し、参加者は2,722人でした。
 横浜放送局では、「NHKのど自慢」の予選会会場で大規模なふれあいミーティングを実施しました。予選会終了から審査結果発表までは約1時間ありますが、この時間帯を利用して来場者のみなさまが気軽に参加していただけるように、予選会会場そのものをふれあいミーティングの場としました。最終的には、約600名の方々にご参加いただき、NHKの経営や放送について活発な意見交換を行いました。

 

以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成19年3月20日
                     会 長  橋 本 元 一   

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