風疹の最新ニュース

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企業の風疹対策促進へ 都が新プロジェクト 2015年10月21日

妊娠中に女性が感染すると赤ちゃんに障害が出るおそれがある風疹について、東京都は従業員の9割以上が風疹の抗体を得た企業を「達成企業」と認定するなどして、企業の風疹対策を進めるという新たなプロジェクトを立ち上げました。

 

風疹は妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんの耳や目、心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあります。平成24年から25年にかけての流行では、成人を中心に流行して45人の赤ちゃんに障害が出ました。

 

東京都によりますと、昨年度、都内の自治体が助成した風疹の抗体検査の結果をまとめたところ、検査を受けたおよそ3割の人の免疫が不十分だったということです。
東京都は、特に企業に風疹などの感染症の予防対策を進めてもらうために、「職場で始める!感染症対応力向上プロジェクト」と名付けた新たなプロジェクトを立ち上げました。

 

プロジェクトの事務局は東京商工会議所に置いて、まず都内の企業に呼びかけて、従業員に風疹の抗体検査や予防接種の確認などをする「協力企業」を募ります。そして、従業員にワクチンの接種を勧めるなどして、従業員の9割以上が十分な抗体を得た場合には「達成企業」として「協力企業」とともに東京都のホームページに企業名を掲載することにしています。

 

東京都健康安全部感染症対策課の西塚至課長は、「風疹は数年ごとに流行を繰り返しており、これだけ免疫が不十分な成人がいると、またいつ流行するか分からない。5年後の東京オリンピックまでに流行をなくせるよう、企業に協力をお願いしたい」と話しています。
「職場で始める!感染症対応力向上プロジェクト」事務局の連絡先は、03・3283・7670です。