風疹の最新ニュース

風疹の最新ニュース

風疹を止めよう 母親らが緊急会議 2013年06月16日

風疹の流行が止まらないなか、風疹によって子どもに障害が出た母親や医療関係者が参加して緊急の対策会議が都内で開かれ、「このまま流行が続けば障害のある赤ちゃんが増えるおそれがある」として、国に積極的な対策を求める意見が相次ぎました。

 

この緊急会議は、ことしの風疹の患者数が1万人に迫り、「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが相次いでいることから、その母親や医療関係者などで作る団体が開きました。
この中では、去年、妊娠中に風疹に感染し、娘の耳に障害が出た神戸市の西村麻依子さんが自身の経験を話し、「患者が多くなり始めた去年の段階で、国や自治体が対応していれば、ここまで広がらなかった。ひと事ではなく、あすはわが身と思ってワクチンを接種してほしい」と訴えました。

 

また、風疹によって娘に障害が出た別の母親が「風疹に感染すると周りから中絶を勧められる。今、風疹を止めなければ、たくさんの命が絶たれてしまう」と訴えました。
そして、現在の流行の中心となっている20代から40代の成人の接種率を高めるために、企業内での接種を進めるべきだという意見や、献血のように街なかで接種しやすい場を作ってほしい、という意見が出ていました。

 

緊急会議を開いたメンバーの1人で、風疹に詳しい理化学研究所の加藤茂孝さんは「この勢いで流行が続くと先天性風疹症候群の子どもがさらに増え、その陰で人工中絶もかなりの数になるおそれがある。流行を抑えるために、国が積極的に対策をとってほしい」と話しています。