風疹の最新ニュース

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妊婦の4人に1人、風疹の抗体不十分 2013年03月17日

風疹が流行する中、妊娠中の女性の4人に1人は、風疹ウイルスに対する抗体が不十分という調査結果がまとまり、産婦人科の医師は、妊娠を希望する女性はワクチンを接種するよう呼びかけています。

この調査は、東京・練馬区にある産婦人科クリニックの中尾佳月医師らが行ったもので、平成22年までの5年間に受診した妊婦について風疹ウイルスに対する抗体がどの程度あるかを調べました。

その結果、妊婦875人のうち239人、27.3%が、抗体の程度を示す数値が低い状態で、およそ4人に1人が風疹に感染する可能性があることが分かりました。

また、35歳以上と34歳以下で比べると、数値が低い人は▼35歳以上は32%、▼34歳以下は24%で、中尾医師は、35歳以上の人は、予防接種をしていても、時間の経過とともに抗体が減っている人が比較的多いのではないかとみています。

風疹は妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれがあるため、このクリニックは、妊娠を希望する女性に検査をして抗体が不十分な人にはワクチンの接種を勧めています。

調査した「ウィメンズ・クリニック大泉学園」の中尾医師は「子どものころ予防接種を受けた人でも抗体が不十分な人が想像以上に多い。妊娠を希望する女性は妊娠前にワクチンを接種し、すでに妊娠している女性はマスクをして人混みを避け、家族に予防接種を打ってもらいたい」と話しています。

妊婦は妊娠初期に風疹の抗体検査をしますが、抗体が低くてもワクチンを接種することができません。風疹は今、どこで誰から感染するかわからないほど流行していますから、ぜひ妊娠を考えている方は、早めに接種してください。ただし、接種後は2か月間避妊が必要です。