NEW2018年12月03日

ポケベルまだ使っていたの?これからは・・・

1990年代に若者を中心に大流行した「ポケットベル」(ポケベル)が、姿を消すことになりました。唯一、サービスを展開してきた「東京テレメッセージ」が、来年9月末で無線呼び出しサービスを終了すると発表。ネット上には、「学生時代によく使ったなあ」などと昔を懐かしむ声が相次いで投稿されました。

若い人たちの中には、今回のニュースで、「ポケベル」という言葉を初めて聞いたという人も多いようですね。私も、実物を見たことはありません。

ポケベルのサービスが始まったのは、もう50年も前の1968年。はじめは電話をかけると、端末から呼び出し音が鳴るだけで、外回りの営業マンなどが使っていたの。

端末に数字が表示できるようになってからは、「0840」で「おはよう」、「14106」で「あいしている」と読むなど語呂あわせでメッセージを送り合う使い方が若い世代を中心に急速に広がった。最盛期の1996年には契約数が1000万台を超えていたんだって。

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それが、携帯電話の普及に伴って利用者が急速に減少した。事業者の撤退が相次ぎ、2007年には全国規模で事業を行っていたNTTドコモがサービスを終了。

今はほとんど見ることはなくなったけど、東京テレメッセージ1社が、関東のおよそ1500人にサービスの提供を続けていたの。

ネット上では、「ポケベルってまだあったんだ」「逆に何に使われていたんだろう」と、現在もサービスが続いていることに驚いた、という声が目立ちました。

そうよね。東京テレメッセージによると、ポケベルで使っている電波は、建物の中や地下でも、受信しやすいという特性がある。

だから、病院で患者の呼び出し用などとして使われているほか、行政機関などが、災害時に携帯電話の電波が通じなくなった時の連絡手段として保有しているみたい。

でも、それぞれがどんな使い方をしているのかは、会社側も詳しくはわからないそうよ。

ポケベルは無くなるけど、防災の分野で活用していくと聞きました。

そうなの。東京テレメッセージは、ポケットベルの電波を活用した自治体向けの防災無線の事業を強化していきたいとしている。

災害時に自治体が避難指示などの情報を伝える手段としては、現在は、防災行政無線が主流だけど、個人に情報を確実に届けるには課題も多い。

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そこで、この会社が力を入れているのが、ポケベルの電波を活用したラジオ型の防災無線機。自治体が防災情報の文字を発信すると、個人宅などにある専用の端末で受信し、音声に変換して内容を伝えることができる。

情報を文字で送ると、データ量が少なくて済み、受信しやすいというメリットがあるの。ポケベルの電波は、遠くまで届きやすいので基地局が少なくて済み、コストも安いということで、今、20以上の自治体が導入している。さらに、利用を検討しているところも多いんだって。

ポケベルの電波は、これからも生き続けるんですね。私もこれからお世話になるかもしれませんね。