地震動予測地図 震度6弱以上 各地の激しい揺れリスク
政府の地震調査委員会は今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示した予測地図を公表しています。一方で2024年1月の能登半島地震のように確率が低い地域にも激しい揺れが。あくまで目安として捉え日本のどこにいても激しい揺れが起きうるとして事前の防災対策を取ることが重要です。
※2020年版(2021年3月公表)防災関連ニュースなどで紹介
目次
大地震想定の地域で確率高く
政府の地震調査委員会が公表している予測地図では、今後30年間で震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率が高い場所ほど「濃い赤色」で、相対的に低い場所を「黄色」で示しています。巨大地震が想定されている「千島海溝」や「南海トラフ」沿いの太平洋側、「首都直下地震」が想定されている関東などで確率が高くなっています。
各地域 激しい揺れ(震度6弱以上)の確率
北海道
▽根室市で80%、▽浦河町で69%、▽釧路市で71%、▽帯広市で23%と高くなっています。
関東甲信
▽水戸市で81%、▽千葉市で62%、▽さいたま市で60%、▽東京 新宿区の都庁で47%、▽横浜市で38%、▽甲府市で36%と高くなっています。
東海
▽静岡市で70%、▽津市で64%、▽名古屋市で46%と高くなっています。
近畿
▽和歌山市で68%、▽奈良市で62%、▽神戸市で46%、▽大阪市で30%と高くなっています。
中国地方 四国
▽岡山市で44%、▽広島市で24%と高くなっています。
▽高知市で75%、▽徳島市で75%、▽高松市で64%、▽松山市で46%と高くなっています。
九州・沖縄
▽大分市で55%、▽宮崎市で43%、▽那覇市で21%と高くなっています。
確率低くても要注意
東北地方は、▽青森市で5.0%▽盛岡市で6.3%▽仙台市で7.6%▽福島市で9.3%、最も高い▽秋田市で10%です。
しかし、確率が低くても注意が必要です。
▽確率が3%なら1000年に1回程度。▽6%では500年に1回程度。▽26%では100年に1回程度を示しています。
これはほかの災害のリスクと比較すると決して低いとも言えません。台風で自宅などが被害に遭う確率は0.40%。火事で自宅などが被害に遭う確率が0.94%とされています。激しい揺れに見舞われる確率を「低い」と考えるのではなく、備えを進めるきっかけとして受け止める必要があります。
確率低い日本海側・東北でも
実際、確率の低い地域でも地震によって震度6弱以上の激しい揺れに襲われています。
平成16年(2004)の「新潟県中越地震」
平成17年(2005)の「福岡県西方沖地震」
平成20年(2008)の「岩手・宮城内陸地震」
平成23年(2011)の「東日本大震災」。
そして令和6年(2024)の「能登半島地震」もそのひとつです。
地震調査委員会の平田直委員長は「震度6弱以上の揺れに襲われる確率が0%の地域は1つもない。耐震化されていない古い家屋は耐震補強を進めるとともに、本棚やタンスが倒れてけがをすることもあるので、家具の固定などをして備えてほしい」と話しています。
全国地震動予測地図を見るには
地震動予測地図は地震調査研究推進本部のホームページで見ることができます。
全国地震動予測地図2020年版 | 地震本部(*NHKサイトを離れます)
また、防災科学技術研究所の「地震ハザードステーション」では地図を拡大して自分の住む地域をより詳しく確認できます。
J-SHIS 地震ハザードステーション(*NHKサイトを離れます)
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