2021年05月17日
オンライン化で企業と直接触れ合う機会が少なかったことしの就活。就職先を1社に絞り込むのに苦労しそうです。どうしたら最終判断が下せるのか、専門家にアイデアを聞きました。
(学生リポーター:石川将也(22年卒) 勝島杏奈(21年卒) 司会:石井隆広NHKアナウンサー)
就活生からの質問です。
「複数の企業から内定をいただきましたが、オンラインが中心だったこともあって、1社に決められません」
「どうやって最終的な決断をすればいいでしょうか」という質問です。
コロナの影響で、スタート時からオンライン中心の就活で、企業の雰囲気がわかりづらいですよね。
「○」「×」ではなく、判断のためのポイントを書いていただきました。お答え下さい、どうぞ。
では、中野さん。
「迷いを明確にする」ですね。今回はオンライン就活になってるんで、迷いやすいポイントが増えていると思うんですね。
「自分1人で作業する」とか「情報を収集する」、これはリモートの方が効率がいいんじゃないかと思います。
だけど、自分と他の誰かとの関係性を持って自分が成長するというのは、やはり、リアルの方がまだ強いですね。
そこをより重視する場合、リアルで会える場所を作ってもらう。
どうしても会いづらい状況であれば、オンラインでもいいので、いろんな方とお話する機会を設けてもらうように企業に相談するとかして、最終判断するのがいいかなと思います。
では、続いて寺口さん。
はい、僕は「マトリクス」と書きました。マトリクスというのは、異なるものを複数の条件で比較する時に活用できます。
横の欄にA社B社C社と3つの企業を書いて、縦の欄に自分が大事にしている観点や基準を書く。
基準に客観的なものはなくて、あくまで自分の中の基準です。
年収が入ってくる人もいるかもしれないし、副業できるかが入る人もいるかもしれない。
自分の大事にすることを書いて、A社B社C社で〇△×を記入していくと、これを埋めるだけでも、だいぶ順位はつくのかなって思います。
これって損得しか分からないんですけど、キャリア選択って、損得と好き嫌いのせめぎ合いかなって思うんです。
例えば、あるモノを作ることがむちゃくちゃ好きだとして、でも、そのモノを作る業界はこれから厳しいといわれていると。
そうしたケースで、その業界にどうしても行きたいほど好きなのかを確かめるための損得の比較表ですね。
最後は、○が多いところを選ぶかどうか分かんないですよ。
ただ、損得をはっきりさせないと、好き嫌いで最終的に選択できない。
ロジカルに考えた上で、最後は「えい!」って決める感じですかね。
たしかに「見える化していく」ってことにつながりますよね。
では、増本さん。
僕は質問の「何を基準に選べばいいですか」って質問がまず「ん?」って思ったんですね。
基準は他者が持っているものではなくて自分が持っているものなので、自分で選ぶこと自体が何より大事だと思います。
自身の選択の基準が明らかになっていればいるほど、優先順位がつけやすくなると思うんですよね。
そのための準備は、選択の基準を言葉にしていくことです。
人事の方、OBOGの皆さん、さまざまな他者との対話の中で「迷ってる、分からない」とか、「もっと、こういったことを見たいんだと伝えながら輪郭をはっきりさせていく」のが選びやすくなる手順かなと思っています。
ありがとうございます。
高橋さんはどうでしょう。
「10年後の自分が笑顔で働いていそうな会社か(想像できるか)」。その心を聞いていきたいと思います。
五感を使って情報収集ができる対面と比べると、オンラインの就活は主に視覚と聴覚しか使わないので情報量が少ないと思うんですよね。
私がよく学生さんにアドバイスするのが「内定もらって入社はゴールじゃない、そこからがスタートです」ってことなんです。
だから「10年後も笑顔で生き生きと仕事をしている自分が想像できるかどうか」が大事だと思うんです。
なるほど。
ひとつ、質問いいですか。
出ましたね。「?」マーク
高橋さんのご回答の「10年後の自分が笑顔で働いていそうな」って、これを想像するのって結構難しいと思ってて。
それを想像するためには、どんな情報を集めないといけないのか、何か具体的なアドバイスがあれば教えていただきたいです。
実際にその会社で働いてる社員の方々の中に「自分が憧れるような先輩がいるかどうか」という情報収集をされるといいのかなと。
人事に相談すれば、勝島さんがやりたい仕事の部署の、5年目の先輩、10年目の先輩って感じで何人かセッティングしてくれる可能性はあると思います。
「大学時代はこんな知識やスキルでしたよ」とか「会社に入ってこういう経験や失敗もして、今はこうなりました」ってことを先輩から聞けば、自分のキャリアもイメージできると思うんですよね。
石川さん、みなさんの話を聞いていかがですか。
自分の周りでは、人事担当者の方に相談する人っていなくて。
相談するのは迷いを表現することだと思うんですけど、ネガティブにとらえられないのかって気になるんですが。
いま話しているのは、内定をもらったあとの話なので、迷ってるから内定を取り消しするっていうことはないと思いますね。
なるほど。
企業側も内定を出したからには入社してほしいので、そこは素直に相談すれば実現しやすいかなと思いますね。
対応していただけるということですね。
企業側は、教えてほしいと思っていると思います。
人事の方とお話しすることがよくあるんですけど「内定承諾してほしいんだけど無理やりさせることはできないし、したくない」
だから「今の学生さんって何を決め手にしているんですか?」って質問を、よくいただくんですよ。
学生さんの生の声ってめっちゃほしいですよ。特にオンライン化で生の声が聞きづらくなったことに悩んでる人事の方はすごく多いです。
本当に企業さんから、そうした声を聞きますよね。オンライン化以前からもありました。
伝え方さえ正しければ、ウェルカムだと思いますね。
気が楽になりました。
まとめますと「どこで迷っているのかを明確にして、いいところ悪いところを言語化してみる」のが1つの手ということがありました。
それから複数年後を想像してみる、想像するためには人事に掛け合って社員の方と話をしたり組織の事を理解したりていくことも大事だということですかね。
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