2019年11月20日
売り手市場で人材の確保が厳しい採用環境の中、自社の魅力を伝えられる絶好の機会!と、年々重要性が増しているインターンシップ。企業はどんなインターンシップを開催すれば、学生のニーズとマッチするのか。就活生の声から読み解きます。
◆もはや常識!インターン
就活生にとっては、もはや常識となっているインターンシップ。
マイナビの2021卒(現大学3年生など)を対象にしたWEB調査では、ことし10月の時点で、実に9割を超える学生がインターンに応募していると回答。さらに、応募した会社の数は平均で6社近くに上っていた。
▼インターンシップ応募率・参加率など(ことし10月時点)
インターンに応募した…93.8%(前年比11.1ポイント↑)
インターンに参加した…84.9%(前年比12.1ポイント↑)
応募した社の数の平均…5.9社(前年比1社↑)
この5年でみても、インターンへの参加率や参加者数は増加を続けている。
15年度の55.5%から右肩上がりで上昇している。
また、「インターンシップの経験は必要だと思う」と考えている学生は9割を超え、就活における重要性は高い。
◆参加目的は?
参加の目的の質問で、最も多い答えが「特定の企業のことをよく知るため」。
次いで「自分が何をやりたいのかを見つけるため」が多い。
▼インターンに参加する目的は?(複数回答)
「特定の企業のことをよく知るため」…75.2%
「自分が何をやりたいのかを見つけるため」…63.4%
「志望企業や志望業界で働くことを経験するため」…57.0%
「仕事に対する自分の適性を知るため」…50.9%
◆“就業体験”とはいうけれど・・・
では、就活生たちはインターンシップに何を期待しているのだろうか。
参加したいプログラムは?という質問には、実に3人に1人の割合の学生が「実際の現場での仕事体験」を挙げた。
次に「実際の仕事のシミュレーション体験」(18.6%)、「会社見学・工場見学・職場見学」(14.5%)が続く。
学生は、参加企業のリアルな仕事の内容や、職場の様子を感じ取りたいと考えていることがわかる。
その一方で、参加したインターンの中で最も印象的なプログラムについての回答では、以下のような結果となった。
1週間以上のインターンに参加した学生の回答では、やはり「実際の現場での仕事体験」を挙げる割合が多かった。
しかし、1日のみのインターンに参加した学生の回答では、「グループワーク」や「若手社員との座談会」が多く、実際の現場での仕事体験を挙げる割合は大幅に少なくなった。この結果からは、短期のインターンでは、企業が満足度の高い仕事体験を提供できていない現状が読み取れる。
マイナビによると、インターンを実施する企業は年々増えているものの、1週間以上のプログラムを設けているのは一握りの大手企業に限られるという。学生が求める実際の現場での仕事体験を実現するには、長期間、多忙な現場社員の協力が必要になる。企業によっては機密性の高い情報を扱うこともあり、就活生の望むプログラムがなかなかできない事情があるようだ。
(調査は「2019年度 マイナビ大学生インターンシップ調査」
調査期間:2019年10月2日(水)~2019年10月20日(日)
調査対象:『マイナビ2021』に登録している全国の大学生及び大学院生 有効回答数5,247名)
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