就活ニュース

「就活を自分の物差しで!」ワンキャリア寺口浩大さん

2019年12月19日

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みなさんから寄せられた様々な疑問に答える「就活のギモン」。誰もが自分にあった会社に就職したいと考えますが、一体どうやって探せばいいの?自分の物差しで考えるって?就活口コミサイトを運営するワンキャリアの寺口浩大さんに話を聞きました。

寺口浩大さん(上)「“自分に合う”仕事の見つけ方」はこちらからご覧ください。

やりがいの正体って?

やりがいの正体って知っていますか?

寺口さん

学生
勝島

なんでしょう。

いっぱいあると思うんですが、基本的には「自己肯定感」だと思っています。自己肯定感、欲しくないですか?

学生
西澤

欲しいです。

自己肯定感って作り方があるんですよ。社会の中で、自分が生産者として価値があると確認できたり、証明されたりしたときに上がっていくと思うんです。

自分で物事を決めたり、自分のオリジナルの価値を提供できたり。やりがいの正体って、結局、自分の存在、社会的な価値を確認できるかどうかっていうところだと思います。

それが人によっては年収が1000万円くらいあるって事だったり、会社の誇らしい部門で働いている毎日だったり、人からたくさん感謝の言葉をもらうっていうことだったり。

いろんなことがその人にとっての価値になる可能性があると思うんですよ。多分それはみんなきっと違っていて、それを見つけるのが大事。

これまで消費者としてしか生きてきていないから、社会人として何に価値を感じるかと問われても、正直、なかなか実感がないです。

そうですよね。就活生に、いきなり何にやりがいを感じるかと聞かれても、分からないって言うのが答えだと思います。

でも、お金を稼いでなくても価値の生産をやってる事は多分あるんですよ。例えばなんだろう。

文化祭とかですか?

ああ、たぶんそうですね。文化祭でみんなで話し合いながら何かを作る中で、自分が何らかの役割をしてその結果、文化祭でクラスでのテンションが上がったとか。それも自分が価値を生み出してるってことじゃないですか?

ただ諦めるんじゃなくて、今みたいに、学生としての今の生活の中にもヒントはあると思います。

誰にでもある「得意」をのばす

寺口さんの学生時代はどうだったんですか?

僕は、小学校の頃からずっと「ムードメーカー」キャラでした。みんなを盛り上げるのが好きというか。

好きでやってたら、得意になってきて、小学校でも塾でも部活でも大学でもムードメーカーになって、周りからも「お前いいよね」って言われたり。

僕はバンドもやってたんですけど、それも同じなんです。大人が笑ってるのを見たことがなくて、大人が笑ってるところを初めて見たのが、海外のロックフェスだった。だから、大人を熱狂させてみたいと思ったんですよ。それもムードメイキング。

ムードメーカーになるために、苦労したことはなかったんですか?

自然にできていた感じですかね。あんまり努力してなったという感覚はないです。

就活で、これまでに克服したことはありますか?ってよく聞かれるじゃないですか?

よく、ありますね。

あれって、割と20世紀的だなと思っていて。昔は、弱みを克服できる能力を持っている人の方が重宝されていた。

でも、今は仕事が多様化してきていて、弱みを克服できる能力が高い人も、弱みは克服できないけれども、強みを伸ばし続けられる人も、両方重宝されると思います。

たとえば僕は、ここでもう3年働いてますけど、1個ずつ丁寧にやっていくみたいな事務作業は壊滅的に苦手で、努力でなんともできない。

自分の得意を伸ばすのか、苦手を克服するのか、その会社のビジネスモデルによって違ってくるのではないでしょうか。

「いいね!」からの脱却 自分の物差しで考える

よく周囲からの評価を気にして就職活動をする人の話も聞くんですが、それは自分の物差しでなくて、他人の物差しで判断してるんだと思います。

みなさんインスタはやっていますか。

学生

やっています。

いいねの数って数えるでしょ。僕も数えていたんですよ。他人の物差しから脱却するために逆に僕がやったのは、いいね0件を目指すことなんです。これを見てください。

白米だ(笑)

フォトジェニックとはほど遠いでしょ(笑)。
でも白米載せたところで誰も「インスタのセンスないな」って言ってこないんですよ。あれ?周り自分にあんま興味ないじゃんみたいな。そうすると周りの目から自由になれる。

いいねの呪いから解き放たれるんです。周囲の要求から、いっかい自分を解放する。自分の行動は自分で決めると。

実は、僕は20代のキャリア選択ミスりまくってて。

僕、就活中、いちばん最初は社会のムードメーカーになりたいってことを言ってたんですよ。でも1,2回面接で言ってみたんですけど、あんまウケ良くなかったんで、しまっちゃったんですよ。

当時リーマンショックだったんで、落ちたくなくて。「ムードメーカーになりたい」なんてバカだと思われるんじゃないかな、っていう不安があって。

それで、信頼関係を構築できる人間になりたい、みたいなフォーマットどおりのやつにかえた結果、受かったのが金融1つだったんです。

苦手なことも本気でやれば好きになれる!と言い聞かせて頑張ったんですけど、結局限界が来ました。今は努力してもできない苦手なことはあきらめて、特段努力しなくても自然にできるムードメイキングを社会に対してやっています。

私はこれまで親に、結構いい教育を受けさせてもらって、特に挫折もせず大切に育てられてきて、でも就職活動で、自分の意思決定で人生が間違った方向に向いてしまうのが怖いです。

私も地方から上京してるので、親のためにも名の知れた企業に就職しなくちゃ、就活を失敗できないという気持ちもあって。

それは、失敗というのが自分の物差しじゃないのかもしれない。自分の物差しと他人の物差しを一緒に考えないことは、大切だと思います。

自分の物差しで決定しなければ幸福感が得られないんですよね。皆がさっきほしいっていってた自己肯定感も,もしかしたら手に入らないかもしれない。

自己肯定感を得られるか、「失敗した人」のレッテルを貼られない道を進むのか。どっちかだと思います。

やってみなくちゃ分からない。訳の分からないことにビビらない、期待しないっていうことが、大事だと思います。

ありがとうございました。

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