2019年11月15日
みなさんから寄せられたギモンに答える「就活のギモン」。今回は女子の就活について、キャリアコンサルタントの井上真里さんが、3年生のギモンに答えます。
どうする?自己分析「就活に必要な3つの輪」はこちらからご覧ください。
どうする?自己分析「自己分析ってナンダ?」はこちらからご覧ください。
学生
伊藤
総合職と一般職に分かれている企業もありますよね。女子学生の中には、どちらがいいか迷う人もいると思いますが。
私も就職活動を始めた頃は、本当にちょっと迷っていて。ぶっちゃけていうと、そのとき彼氏がいて、彼氏が東京にいるのに私が地方転勤になったらどうしようって。一般職ってエリア限定みたいなイメージがあるから、そのほうがいいかなと思った時期もありました。
井上さん
学生
勝島
なるほど。そういう悩みを抱える女子も多そうですよね。
今の彼と卒業して結婚する予定があるなら、それは素晴らしいことだから、それに応じたプランで考えれば良いと思うけれど。
結婚がもうちょっと先の未来だった場合には、選択肢も広がると思うんですよね。
例えば一般職になりたい理由が、「子どもができたときに、残業しないで働けるようにするためです」というような場合、総合職であっても、ちゃんと会社に貢献できていれば、時短で働けるようになったり、この期間はこの地域で過ごせるようにするとか、考慮してもらえる可能性がある。会社も、機械的に判断しているわけじゃないので。
自分の状況に変化があった時に、周りの人たちが気持ちよく協力したいって思えるような環境が築けるならば、自分の楽しい仕事や能力を活かせる仕事ができたほうがいいんじゃないかな。
自分の今の状況だけで考えないほうが、いいわけですね。
女性の場合は、ライフステージが色々あるというか。ずっと仕事をやっていく人もいるでしょうし、子どもを産むので一時期は子育て中心の生活にしたい人もいるでしょうし。
これは男女一緒かもしれないですけれど、子育てや親の世話をするためにこの時期は一緒に過ごす必要がありますとか、いろんなことがあるので。
計画的に何十年先を考えるのって、今社会もドンドン進化しているし、すごく難しいんですよね。そう考えると、ここから3年はどう過ごしたいとか、区切っていくというか、無理に長期的なことまで心配しないみたいな。
なるほど。女性が働きやすい職場ってどこを見れば良いんでしょうか。
1つは平等にチャンスがあったり、昇格できたり、管理職になれたりとか、男女の差がないこと。
もう1つは、働く時間や場所の融通がきかせやすいということかな。
両方ある会社もあるけれど、自分が求めているのはどっちかなというのを、まず考えたほうがいいかな。
男女で仕事内容が分かれている会社もあるんですか。
金融系とかもだいぶ男女のハードルはなくなってきたと思うんですけれど、融資の貸し付けのハードな交渉は基本的に男性が多いとか。女性は個人のお客さんとか取り立てにならない場所でとか。
これは男性の役割、これは女性の役割って、伝統のある業界ではありがちですね。最近はどんどん、なくなってきてると思いますけど。
どういう質問をすれば、そういう雰囲気がわかりますか?
全体の男女の割合をまず聞いてみて、マネージャーとリーダーの割合が男女で大きな差があったりすると、まだまだ男性リーダーが多いのかなみたいな。
データは人事の人に聞いてみるのがいいし、現場の仕事や昇格に差を感じたことがありますかというのは、OB訪問などで現場の人に聞いてみるといいですかね。
ワークライフバランスについてはどうですか?
育休から復帰した人や時短勤務の人の割合とか、育休から復帰した後はどういう働き方をされていますかって聞いてみるといいと思います。
あとは有給の取得率とか、残業時間とかも聞いてみるといいかもしれません。あまりにも有給取得率が低いと、子どもが急に熱を出しても取りづらそうだなって感じるじゃないですか。残業もあまりに長いと、時短勤務で帰るときに結構、仕事が制限されそうだなとか。
各社が取り組んでいる状態なので、よくなってきている最中だと思うんですけれどもね。法律でも今、規制されているので。
たとえば採用試験で、「結婚したいです」とか、「将来、子どもが欲しいです」とか、そういう雰囲気のことを言うと、不利になったりするんですか。
そんなことで不利になる会社なんて、やめちゃえばいいと思います。
母親の世代だと結構、「結婚するなら君はちょっと・・・」みたいなことを言われたとかも聞いていたので。
女性活躍とか女性が社会進出し始めたのって、この20年くらいの話なので。まだまだ過渡期で、結局、まだ育児に対しても、女性の負担の方が多くなりがちです。
やっと男性育休みたいな話が出てきたりしてるので、だんだんそういう流れが増えてくると思うんですけれど、まだまだこれからですからね。
会社によって多少差はあると思いますけれど、「結婚したい」といって不利になる会社はおすすめしないから、堂々としゃべったらいいと思います。(笑)
分かりました(笑)
ただ、大事なのはスタンスとして、自分は子どもが欲しいからこんな環境を用意してくれますかっていう質問をするだけだと、会社側から見ると、貢献しようという気はあるのかなと思われてしまうので。
自分が会社に対してできることとか、お客さんに貢献することとか、成長する姿勢をきちんと見せることが大事。
自分も会社も大事にしたよい関係が築けるのであれば、「結婚したいです」と伝えても全然いいと思う。会社に全部合わせる必要はないし、面接はすりあわせの場所なので。
なるほど。
でも、お二人だったら就活すごく楽しめると思いますよ。
2人
だといいんですけれど(笑)
多分、このサイトでインタビューを受けている社会人の人たちは、仕事が好きな人が多いと思うので。仕事にポジティブな人たちの中にいると、すごい楽しみになってくるんじゃないかって思うんですよね。
確かに。
それはすごい感じています。
就活、楽しんでください。
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