2019年11月12日
みなさんから寄せられたギモンに答える「就活のギモン」。就活を始めるときによく耳にする「自己分析」ってどうすればいいの?キャリアコンサルタントの井上真里さんが、3年生のギモンに答えます。
どうする?自己分析「就活に必要な3つの輪」はこちらからご覧ください
どうする?自己分析「女子の就活 働きやすい企業の探し方」はこちらからご覧ください。
おふたりは何年生ですか?
2人とも3年生です。まさにこれから就活が始まる感じです。
「自己分析やらなきゃ」って周りの友達と話しになるんですけど、そもそも「自己分析」って何だろうって?
就職活動で初めて聞く言葉ですよね。
どんな企業がいいか見つけるためにするものですか?
じゃあ、伊藤さんは何のために就活をするんですか?
ひとつは、お金をもらうため・・・ですかね。
何のためにお金をもらいたいの?
美味しいものを食べるため。あと、好きなことをするため、とか・・・。
一気に具体的になったね。美味しいものとか、好きなことをしたいとか、最終的には就活をする理由って、幸せな人生を送るため、幸せになるためじゃないかな。
幸せに生きるために、自分の心が楽しく、かつ能力を発揮して、人の役にも立てる手段や道を見つける。そこを見失わないようにしたほうがいいなって思います。
自己分析の先には、自分の幸せがある。今まであまり意識してなかったです。
自己分析は、やらなきゃいけないものみたいな感じがしていて。どうしてもエントリーシートを書くためにやらなきゃとか。
周りが急にやり始めて、焦ったりするよね。
自己分析の目的・・・何を見つけるために、整理するためにやるのか。最終的にそれが決まっていれば、同じ事をやっていても見つけやすいと思います。
おすすめの自己分析のやり方を教えてください。
やり方は、3種類あると思います。
1つ目は、昔の自分を振り返ってみる。その中で身についた自分の強みや、うまくいったこと、失敗したこと、やる気が出たことなどを振り返ってみる。逆にやる気が出なかったときとか、落ち込んだときのことも分かるのでおすすめです。
2つ目は、他己分析ですね。自分を知るために他の人から見た自分を知るっていう。例えば、勝島さんから見た伊藤さんと、伊藤さんが思っている自分との間にギャップがある可能性がありますよね。
ギャップって、どうやって就活に生かせばいいんでしょうか。
他の人の話を聞くとすごく納得感があって、「意外と自分って、こう思われているんだ」と分かってくると思います。就活生ってほとんどの場合、自分の実力を実際より低く見ている人が多いので、良いギャップのほうが多いと思いますよ。
良いギャップ・・・ですか?
頑張らなくても一人でできる事だったり、気づいたら任されていたりする事とか、無意識にできちゃっている事こそ、その人のすごい強みなんですよね。
だから自分では意外と気づいていないというか。自分では当たり前のように思っているから、周りの人の方が気づいてくれることのほうが多いかな。
なるほど。
3つ目は、適性テストみたいなもの。就活でも企業から出されてやることがありますよね。客観的に自分のデータが見られるもの。
ただ、企業に合わせて結局、自分を飾っちゃうというか・・・。
企業に受けそうな自分を設定して、それに合わせてやるみたいな。でも、それは本当の自分じゃないから、選択した答えをメモったりして、忘れないようにするって、そういう話聞きます。
気持ちは分かるんですけど、結局何のために就活するのかを考えると、自分のことを認めないで、自分と違った像を作って、そのあなたがいいですねと言われるのって、どうなんだろうって。
確かに。
企業がどういう人材を求めているかなんて、本当にその企業の採用に携わっている人しか分からないんですよね。
適性テストをどういう基準で使うのか、足切りなのか面接の材料なのか、企業によっても全然違うので。分からない物に対して、無理に対策をしても、どうなのかなと。
自己分析のゴールは、あるのでしょうか?
将来、自分はこういう方向に行きたいとか、こういう仕事につきたいとか、自分なりのワクワクする目的地がイメージできて、大事にしたい軸ができることが一つのゴールだと思います。
この目的地がないと、就活をやらされている状態になってしまう。人ってやらされている事に対しては、本当にパフォーマンスが上がらない。
例えば、渋谷から家に帰るときに、どういうルートがありますか。
電車だけでも3つ、4つありますね。
それに歩いて行ったり、自転車だったり、ヒッチハイクだったり。目的地が1つでも行く道は無数にあって、でも目的があるから方法が見えてくるわけです。
でも、「はい、どこにでも行っていいですよ」といわれると、さらに無数にあって選べないじゃないですか。就活って結構、そういう状態になってる人が多いかな。
言われてみれば、そうですね。
だから仮でもいいから、5年後の私とか、もっと先でも良いけれど、「こういう基準で会社を選びたいな」というのがあると、選べるようになってくる。
就活はやらされるんじゃなくて、自分がやりたい事を考えて楽しんで欲しいってすごく思います。
就活のギモン。次回は、「就活に必要な3つの輪」について井上さんに聞きます。
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