2022年12月01日
エントリーシートって、文字数の制限があってどうしても自分の伝えたいことを書き切れない…!そんな悩みを解消するとっておきの方法をコピーライターの阿部さんに教えてもらいました。
(聞き手:小野口愛梨、本間遥、幕内琴海)
学生
幕内
エントリーシートを書く中で、自分の良さが伝えられてないって思うことが結構あるんですけど、限られた文字数の中で自分を出すポイントってありますか?
限られた文字数の中に、無理やり全部書きたいことを詰め込もうとすると、多分、文章が破たんしてしまいます。
阿部広太郎さん
なので、エントリーシートは読んだ人がこれどういうこと?詳しく聞いてみたいと思ってもらえるような、予告編だという意識を持ってもらえればいいと思うんです。
予告編ですか?
ドラマや映画の予告編のイメージです。
自分の全部を書くんじゃなくて、読み手にもっと詳しく教えてと思わせることができるように、自分の入口の部分を紹介するんです。
阿部広太郎さん
電通に入社後、人事に配属。社内試験を経てコピーライターに。テレビ、映画、作詞、ラジオ番組など幅広い分野で活躍中。自身の経験をいかしてSNSやポッドキャストの番組「#好きに就活 好きに進もう羅針盤ラジオ」で就活生に寄り添ったアドバイスを届けている。
なにかコツみたいなものってありますか?
はじめから短い文章にまとめるのってすごく難しいことなので、まずは伝えたいことを書けるだけ書き出してみましょう。
400文字の制限があったとしても、まずは1000文字でも、もっと長く書いてもいいです。
これを、400文字にぎゅっとまとめるのが予告編です。
エントリーシートはこういうものだと捉えた方が良いかもしれませんね。
学生
本間
もっと知りたいって思わせるような文章を書くのにあたって、書きすぎると長くなるし、書かなさすぎると興味を持ってもらえないんじゃないかと不安になりそうですが…。
そうなんです、そこの調整が難しいですよね。
まずは、自分で書いた文章のおいしいところというか、どこがおもしろいと思うのか、読み直しながら印をつけていきましょう。
そこを文章の柱にします。字数を調整しながら、その柱を補強していくイメージです。
この作業を行うときに気をつけたいのは、自分がおもしろいと思うところと、他人がおもしろいと感じるところがちょっとずれていることがあります。
たとえば、自分が当たり前にできることが、他人からすると驚くこともあり、認識のずれがあるんですよね。
なので、近くの友人や先輩に、どこが面白いと感じたかや、気になった部分などについて聞いてみてほしいんです。
リトマス試験紙を使って確かめていくような感覚です。
確かめて、反応がよかったところを押し出していくっていうのが大事なんじゃないかなと思いますね。
これこそ、超ミニマーケティング、身近でリアルなマーケティングだと思うんですよね。
学生
小野口
エントリーシートってやっぱり誰かに見てもらった方がいいんですか?
全世界に向けてオープンにしてくださいとは全然思わないですが、この人なら見せてもいいかもと思える人に相談するというのは是非オススメしたいなと思います。
同じ時間を一緒に過ごしてきた先輩や後輩、フラットに意見をくれそうな人にリアクションを返してもらうということが大事です。
ブラッシュアップするヒントになると思いますよ。
いろんな人に見せなくても、信頼できる人に見せれば大丈夫なんですね。
はい。自分を見せてもいいと思える人に相談してみましょう。
評価してもらうんじゃなくて、相談でいいんですか?
そうですね。点数をつけてもらうということではなく、どう思った?と感想を共有しあえば良いと思います。
普段の私を知っているからこそ、“この人こんなこと書いてるんだ”って思われるんじゃないかと、恥ずかしさを感じてしまうんですが…
自分の強みをことばにして書いたものを友達に見せるって恥ずかしいですよね。
おそらくきっと見る友達にも照れや恥ずかしさがあると思うんです。
自分の書いたものを人に見せるときに恥ずかしさは感じるものだと思うし、ずっとつきまとうものなのかなと。
僕も書籍を書いたときに感じたのは、やっぱり人に読んでもらったり、推敲したりするうちに、だんだんと身だしなみが整っていく感覚があって、恥ずかしさもありながらも堂々と人前に出ていける文章になっていくんですよね。
文章も人に読んでもらうことで身だしなみが整っていくんですね。
やっぱり最初に見てもらうときって恥ずかしいですよ。
そうなんですね。
でも、文章ってたくさんの人に見てもらって、ここがいいね!なんて言われているうちに、整っていくんです。
恥ずかしさを超えたところにエネルギーが生まれるのかなと。
こう考えると、恥ずかしいという気持ちはみんな一緒だと思うんですが、決して悪いものではないと思います。
次回の相談は「就活の2文字が頭から離れずモヤモヤ…漠然と不安です」。近日、公開します。
撮影・編集 秋元 宏美
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