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新型コロナで帰国できず 困窮する外国人留学生に支援広がる2020年6月2日

緊急事態宣言の解除を受けて、日本では経済活動などが再開していますが、外国人留学生の中には帰国できず、生活に困窮している人がいます。今、こうした留学生を支援する動きが広がっています。

南米のコロンビアでは新型コロナウイルスの影響で、ことし8月末まで国外からの空の便を制限する措置が取られていることから、今もコロンビア人留学生ら46人が日本から帰国できずにいます。

こうしたことから、都内にあるコロンビア大使館では先月中旬から、留学生らに企業などから寄付されたお菓子やマスクを送る支援を行っていて、これまでに40個余りが届けられました。

このうち、特に困窮する9人には食料品を買ってもらおうと、約2万円分の交通系の電子マネーも送っています。

パルド駐日大使は「困っている人たちに対応するため、24時間いつでも相談に応じたい」と話していました。

また東京 品川区にある簡易宿泊所は、海外からの観光客の激減で収入が減る中、行き場を失った外国人留学生を無償で受け入れています。

先月18日から滞在しているスリランカ人のマドゥカ・ラナシンゲさん(24)は、去年4月から大阪市内の日本語学校に通いながら、ファストフード店のアルバイトで得られる月10万円で、生活費と寮の家賃をまかなってきました。

しかしアルバイトのシフトが減って家賃を2か月滞納したため、退去せざるを得なくなり、大使館の仲介でやってきました。

ラナシンゲさんは「家賃が払えず、日本語学校の校長先生から、ほかのアパートに行ってくださいと言われました。ここに来るまで悲しい気持ちでした」と話していました。

宿泊所を経営する渡邊崇志社長は「日本で緊急事態宣言が解除されても、外国人留学生の生活は帰国するまで続くので、精いっぱい支援していきたい」と話していました。

支援受けている留学生「安心している」

コロンビア大使館から電子マネーなどの支援を受けている留学生、カルロス・ドゥケさん(28)は「大使館が食べ物をたくさん送ってくれました。また電子マネーを使ってスーパーで米や卵、肉などをたくさん買いました。今、安心しています。本当にありがとうございます」と話しています。

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