2022年10月28日
アメリカ中間選挙 トランプ前大統領 アメリカ

【ショートコラム】「再覚醒」するトランプ支持者たち

11月8日のアメリカ中間選挙まで2週間あまりに迫った10月下旬。

東部ペンシルベニア州にある屋内運動施設で、あるイベントが開かれました。

イベントの名称は「ReAwaken America Tour」。

直訳すれば「アメリカ再覚醒ツアー」といったところでしょうか。主催者が考えるアメリカの姿に戻すため、アメリカ人を再覚醒させるためのツアーという意味が込められているのかもしれません。

いずれにしても、中間選挙が近づく中、トランプ前大統領の支持者が数多く集まるイベントとして注目が集まっているのです。

中に入ってみると、ロックコンサート会場のような大きなステージが。

そのステージに、午前9時から午後7時までの約10時間ぶっ続けで、牧師、企業経営者、活動家などの約30人が次々に登壇し、バイデン大統領への批判を繰り広げました。

大きな盛り上がりを見せたのは、トランプ氏に近いとされるマーク・バーンズ牧師が登壇したときです。

牧師は、ゴスペル歌手のように手振りを交えながら、力強く熱い言葉で、2000人は集まったという会場を巻き込んでいきます。

「トランプ氏は再び大統領になるべきか?」

牧師がこう問いかけると、盛り上がりは最高潮に。

「USA!USA!」

会場中が、USAコールに包まれました。

その後も、登壇者が2年後の大統領選挙にトランプ氏が立候補すべきだと主張すると、会場は総立ちとなって「USA!」と叫ぶ場面が繰り返されました。

集まった人たちが盛り上がる中、会場を見て回ると、各支持団体のブースが並んでいて、「トランプ派」と目される州知事候補の資料を配付するブースもありましたが、最も大きいブースは…

帽子や旗などの「トランプ・グッズ」を販売するブースでした。

中間選挙にトランプ氏本人は立候補していません。

また、トランプ氏を巡っては、連邦議会に支持者らが乱入した事件やFBIによる自宅の捜索など、さまざまな問題が表面化しています。

一方で、「再覚醒」しようと会場に集まった人たちの「USAコール」からは、アメリカ政治におけるトランプ氏の存在感の大きさと支持の根強さを感じました。

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