沖縄 感染者急増で深刻な影響
重症化リスクの患者も自宅療養に

2021年6月3日

新型コロナウイルスの人口当たりの感染者数が全国で最悪となっている沖縄県では医療機関が感染者向けの病床を増やすなどの対応を行っていますが、感染者がそれを上回る勢いで増え続けていて、重症化するリスクを持つ患者を自宅療養にせざるをえないなど深刻な影響が出ています。

沖縄県うるま市にある県立中部病院は地域の重点医療機関で、ほかの医療機関で対応しきれなくなった重症の患者を受け入れています。

これまで感染者向けの専用病床は30床でしたが、取材を行った5月28日には看護師を増員するなどしておよそ50床まで増やしました。

しかし、5月28日のうちに入院が相次ぎ1日で42床が埋まっていました。

5月28日、入院することになった60代の男性は自宅療養を10日ほど続けていましたが発熱やせきが続いていて、診察したところ肺の画像に深刻な炎症が起きていることを示す白いすりガラスのような影が確認されました。

県立中部病院感染症内科の椎木創一医師は「本人がそこまでキツそうに見えないのにすごく悪い状態になっている。早めに受診して薬を出せればここまで悪化はしなかったが感染者が増え、それを提供するのが難しくなっている」と話していました。