新型コロナ感染者の全数把握
早期見直しを検討 加藤厚生労働相

2022年8月19日

加藤厚生労働大臣は、8月19日の衆議院厚生労働委員会の閉会中審査で、新型コロナ感染者の死亡がさらに増えることに懸念を示したうえで、見直しを検討している感染者の全数把握については、専門家から話を聞くなどして、速やかに対応する考えを示しました。

衆議院厚生労働委員会は、感染拡大が続く新型コロナの対応などについて審議するため、8月19日午前、閉会中審査を行いました。

冒頭で、3度目の就任後、初めての国会答弁に立った加藤厚生労働大臣は「厚生労働行政を取り巻く環境は刻々と変化しており、初心に立ち戻って新型コロナ対策などの課題に取り組んでいく」と所信を述べました。

そして、加藤大臣は、現在の感染状況について「きのうの新規感染者数は最も高い水準になり、死亡者数もこれまでの最高値を超え、さらなる増加も懸念されている。夏休みやお盆の影響で新規感染者の増加も懸念されるうえ、8月後半からは学校も再開され、感染動向を注視しなければならない」と述べました。

一方、立憲民主党の長妻 元厚生労働大臣は、政府の新型コロナ対策について、「新規感染者、死亡者、高齢者施設のクラスターの3つが、過去最多となった。政府には危機感が足りない」と指摘しました。

そのうえで、感染者の全数把握について、医療現場の負担が大きくなっているとして、早急に見直すよう求めました。

これに対し、加藤大臣は「医療機関の負担を減少しながら、全数把握の目的・機能をどのように残していくのか、専門家や医療現場から話を聞きながら検討している状況だ。速やかな対応ができるようにしていきたい」と述べました。