「さっぽろ大通ビアガーデン」
新型コロナで3年ぶり開催 札幌

2022年7月22日

新型コロナの影響で中止が続いていた札幌の夏の風物詩「さっぽろ大通ビアガーデン」が、3年ぶりに7月22日から始まりました。

「さっぽろ大通ビアガーデン」は毎年7月からおよそ1か月間、札幌市中心部の大通公園で開かれ、例年100万人以上が来場する札幌の夏の風物詩です。

新型コロナの影響でおととし、2021年と2年続けて中止されましたが、2022年は主催者が十分な感染対策を講じたうえで実施することを決めました。

正午からの開始にあたって行われたセレモニーでは、「さっぽろ夏まつり実行委員会」の長野実会長が「3年ぶりの開催ということで、札幌市民や札幌観光のファンが楽しみにしていたと思う。座席間の間隔を空けるなど十分な感染防止対策をとりながら、札幌の短い夏を皆さんに満喫してもらいたい」とあいさつしました。

会場には早速多くの客が訪れ、「乾杯」の掛け声とともに冷たいビールを楽しむ姿が見られました。

ビアガーデンは、7月22日から8月17日まで、大通公園の西5丁目から11丁目にかけて設けられた会場で、毎日、正午から午後9時まで開催されます。

ビール3年前より値上げ 物価上昇の影響

3年ぶりに札幌市の大通公園で始まったビアガーデンにも、物価上昇の影響が出ています。

このうち大通西11丁目の会場、「札幌ドイツ村」は、本場ドイツから輸入した生ビールとドイツ料理が呼び物です。

会場を運営する会社によりますと、取り扱っている2種類のビール、いずれも前回開いた3年前より値上げしているということです。

1リットルのサイズで、
▽ラガータイプの「ミュンヘナー・ヘル」というビールが、2600円から3100円へ500円の値上げ、
▽口当たりが軽いタイプの「ヴァイスビア」というビールが、2800円から3100円へ300円の値上げです。

値上げの理由について、会社では消費税率の引き上げのほか、原材料価格の高騰や輸送費の上昇、それに円安の影響で仕入れコストが上がり、価格に転嫁せざるをえなかったとしています。

会場に訪れた50代の男性は「ビールの値段は高いと思うが、仕入れ価格が上がっている事情は理解できます」と話していました。

会場を運営する会社「ウエス」の伊藤寛和さんは「お客さんからは開催を楽しみにして待ってもらっていたので、本来であれば前回と同じ価格で提供したかった。値上げはしたが、満足してもらえるビールだと思っているのでぜひ来場してもらいたい」と話していました。

今回のビアガーデンでは、ほかの会場でも料理のメニューの一部を値上げしていて、物価上昇の影響が出ています。