北海道 旭川「慶友会吉田病院」の医師
“あっという間に拡大”

2020年12月9日

大規模なクラスターが発生している北海道旭川市の「慶友会吉田病院」の医師がNHKの取材に応じ、急速に感染が拡大した状況などを証言しました。

慶友会吉田病院では、11月6日に患者と看護師合わせて9人の感染が確認されたあと、およそ1か月間で197人にまで拡大する事態となっています。

今も新たな感染が確認される中、吉田病院に勤務する医師がNHKの取材に応じ、院内の様子などを語りました。

この中で医師は、初めて感染者が確認された時の対応について「感染拡大を防ぐためできるかぎりの対応をしようと、発生した時点で講習が行われ、防護服の使い方を学んだ。病棟に行く場合は完全防御してフェイスシールドとキャップも身につけるようにした」と説明しました。

吉田病院では以前から、検温や消毒の徹底といった対策を取っていましたが、さらに面会の中止や感染者の転院、感染者と感染していない人の行動範囲を切り離すなどの対応もとったということです。

それでも感染拡大を防げなかったことについて、介護が必要な高齢の患者が多く看護師や介護士が接触しなくてはならないことを要因として指摘したうえで、「感染力が強いので、大変なことになったという気持ちでした。あっという間に広がったという感じでした」と振り返り、感染を押さえ込むことの難しさを訴えています。