「抗体カクテル療法」無症状患者や予防にも
対象拡大を申請

2021年10月12日

新型コロナウイルスの軽症患者などを対象にした「抗体カクテル療法」について、中外製薬は症状がない患者で発症のリスクをおよそ3割減少させる効果が新たに確認できたなどとして、対象を拡大するよう厚生労働省に申請しました。

2種類の抗体を同時に点滴で投与する抗体カクテル療法は、軽症から中等症の患者で、かつ重症化リスクがある人が対象で、10月5日までに全国で合わせて約3万5000人が投与を受けたと見られています。

日本での販売権を持つ中外製薬は10月11日、これまでの海外の治験で無症状の患者に投与した結果、発症するリスクを31%減らす効果が確認されたと発表しました。

また、家庭内で濃厚接触者となった人に感染を予防する目的で投与したところ、治験を始めた時点で感染していなかった人では、感染して発症するリスクが81%減少したということです。

これらの結果を踏まえ、中外製薬は無症状の患者への投与と予防薬としての使用も新たに認めるよう厚生労働省に申請しました。