新型コロナとインフルエンザ同時流行
今できる備えは

2022年11月16日

新型コロナウイルスとインフルエンザが同時に流行する可能性や今できる備えなどについて、感染症が専門の東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授に話を聞きました。

まず現状について、寺嶋教授は「過去2シーズン、国内でインフルエンザの流行がなかったので、コロナ以前と比べてやはり免疫が低下している人が多い」と指摘しました。

そのうえで「新型コロナの感染者が増えている状況で、インフルエンザによる学級閉鎖が起きている地域もある。インフルエンザの流行が広がってくれば同時感染も増えてくるのではないか」と話しました。

また、寺嶋教授は、同時に流行した場合、発熱やのどの痛み、せきなど、症状が似ていて見極めが難しいとも指摘しています。

判断に迷った場合について「周辺の流行状況が手がかりになるので、家庭や学校などでどちらが流行しているのか把握してほしい。重症化のリスクがない人であれば、症状が出たらまずはコロナかどうか自宅で抗原検査キットで調べたうえで医療機関の受診を検討してほしい」としています。

さらに同時流行への備えについて、寺嶋教授はどちらもワクチンの接種で重症化を防ぐことができるとしたうえで、「コロナとインフルエンザのワクチンは同時接種が可能なので、早く済ませることが大事だ。コロナの感染対策でインフルエンザも抑えられてきたので、マスクや手指の消毒、換気など基本的な感染対策を継続することが望まれる」と話しています。