景気動向指数 3か月連続で低下
基調判断「足踏み」に下方修正

2021年11月8日

2021年9月の景気動向指数は、景気の現状を示す指数が前の月を3.8ポイント下回って3か月連続で低下し、内閣府は、基調判断を「足踏み」に下方修正しました。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く東南アジアからの部品の調達が難しく自動車の生産や輸出が落ち込んだためです。

内閣府が発表した、2021年9月の景気動向指数は、景気の現状を示す「一致指数」が2015年を100として87.5となり、前の月を3.8ポイント下回って3か月連続で低下しました。

これは、東南アジアでの新型コロナの感染拡大の影響で部品の調達が難しくなり、自動車の生産に加え、アジアや欧米向けの輸出も落ち込んだためです。

これを受けて内閣府は、指数の動きから機械的に導かれる基調判断を「改善」から「足踏み」という表現に下方修正しました。

基調判断が下方修正されるのは2年1か月ぶりです。

また、数か月後の景気の先行きを示す「先行指数」は、前の月を1.6ポイント下回り3か月連続の低下となりました。

内閣府は「自動車の生産は年度後半にかけて挽回生産していくという声も聞こえ始めている。ただ新型コロナの感染状況などに伴う景気の下振れリスクについては引き続き注意深くみていく必要がある」と話しています。