景気の現状指数
2月は前月比10.1ポイント上昇
4か月ぶりに改善

2021年3月8日

働く人たちに景気の実感を聞く内閣府の調査で、2月の景気の現状を示す指数は前の月より10.1ポイント上昇し、41.3になりました。新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向となったことから4か月ぶりに改善しました。

内閣府の景気ウォッチャー調査は、小売店の従業員やタクシーの運転手など2000人余りを対象に、3か月前と比べた景気の実感を聞いて指数にします。

2月25日から28日に行われた調査では、景気の現状を示す指数が前の月より10.1ポイント上昇し41.3となり、4か月ぶりに改善しました。

調査では、新型コロナの感染者数が減少傾向となったことを受けて、九州地方のレストランからは「時短営業が解除となり、わずかではあるが客は戻りつつある」という声や、1都3県にある百貨店からは「郊外店は食料品を中心に売り上げが伸びており、前回の緊急事態宣言時に比べれば落ち込みは限定的だ」といった声が寄せられました。

一方、2か月から3か月後の景気の先行きを聞いた指数は、前の月より11.4ポイント上昇して51.3となりました。

この指数が50を超えて、景気が良いという見方が、悪いという見方を上回るのは、2018年9月以来です。

内閣府は「景気は新型コロナの影響で厳しさは残るものの、持ち直しの動きがみられる」と基調判断を上方修正し、先行きについては「緊急事態宣言の解除やワクチン接種への期待感が表れている」としています。