「Go Toイート」
感染予防の要件議論
提言まとめる

2020年9月4日

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている飲食店を支援する「Go Toイート」の実施にあたって、政府の分科会は、感染を予防するため、店舗では間隔を空けて席を配置し、利用者には大声や過度の飲酒を控えるよう求めるなどとした提言を取りまとめました。

「Go Toイート」では、これまでに33の府と県で購入金額の25%分が上乗せされる食事券を発行する事業が決まっていて、早い地域では9月中にも始まる見通しです。

こうした中、政府の分科会では、「Go Toイート」の実施にあたり、感染を予防するための要件を議論し、提言としてまとめました。

それによりますと、利用日や利用時間帯を分散させる取り組みを求めたうえで、参加する店舗に対しては、間隔を空けて座席を配置することなどを徹底するよう求め、実際に行われているかは、インターネットの評価サイトなどを活用して確認するとしています。

また、飲食の際は少人数で短時間とし、大声や過度の飲酒は控えるよう利用者に呼びかけるなどとしています。

さらに、感染状況ごとに分類した4つのステージのうち、感染者が急増している「ステージ3」と、爆発的な感染拡大が起きている「ステージ4」に該当する地域では、事業の実施を都道府県の知事が慎重に判断するよう求めています。

尾身会長「新しい会食の在り方 模索する機会に」

政府の分科会でまとめられた提言では、実施にあたって、会食による感染リスクを認識して事業者と利用者がともに感染予防対策をとるとともに、感染が起きた場合に、利用者を追跡できる体制を確保すべきだとしているほか、利用日や時間帯、それにスペースを分散させるなど、新しい会食の在り方を考える機会にすべきだなどとしています。

分科会のあとの記者会見で、尾身茂会長は、「『Go Toイート』を始めたあとで感染が拡大することも考えられる。ステージ3や4にあたる地域では、開始するべきなのかや開始したあとでどう対応すべきなのか、慎重に考えてもらいたい。店側が対策を徹底するのはもちろん、お店を利用する方々にも少人数で参加するなどこれまでの飲み会のスタイルにとらわれない、新しい会食の在り方を模索する機会にしてもらえればと考えている」と述べました。