新型コロナ“後遺症”
症状別の新しい診療の手引き公表 厚労省

2022年4月28日

新型コロナウイルスのいわゆる「後遺症」について、厚生労働省は、症状ごとの診療のポイントや社会復帰に向けた医療的な支援などについてまとめた、新しい診療の手引きを公表しました。

この後遺症についての「診療の手引き」は、感染症の専門家などで作る委員会が医療関係者向けにまとめたもので、2021年12月に出した「暫定版」を改訂し「第1版」として厚生労働省が公表しました。

手引きでは、感染後に少なくとも2か月以上続くいわゆる「後遺症」を「り患後症状」とし、
▽呼吸器の症状
▽嗅覚・味覚の症状
▽精神症状
▽痛み
▽脱毛などの皮膚症状など
症状の種類ごとに最新の知見や診療の流れを紹介しています。

また、リハビリテーションや職場など社会復帰に向けた医療的な支援などについても具体的な事例を挙げて紹介していて、厚生労働省によりますと、今後、新たなデータが得られれば内容を更新していくということです。

編集にあたった川崎市健康安全研究所の岡部信彦 所長は「後遺症が出た人は大きな不安を抱え、その不安が新たな病気を招くことがある。医療関係者にはこの手引きを活用して適切な治療につなげてほしい」と話していました。