新しいチャレンジをしたい

遠藤保仁

サッカー

「サッカーは年齢じゃないことをこれからも証明し続けたい」

2014年、JリーグのMVPに輝いた遠藤保仁が残した言葉だ。くしくも不惑を迎えた今、それが試されている。遠藤はJ1のガンバ大阪で20年にわたってプレーし、2回の優勝に貢献、日本代表でも歴代最多の152試合に出場してワールドカップのメンバーに3回選ばれるなど、まさにチームの象徴だった。

2020年シーズンは、J1の通算出場試合数で歴代最多記録を更新。しかし若手の台頭で先発はわずか3試合にとどまり、ベンチを暖める機会が多くなっていた。 そして2020年10月、J2のジュビロ磐田へ期限付きで移籍することが決まった。

「サッカーをやる以上は競争があることは当たり前。試合に絡めない、悔しい思いが強かった」

移籍会見では、正直な気持ちを打ち明けた。無論、移籍先でもポジションが保証されているわけではなかった。それでも遠藤は…。

「新しいチャレンジをしたい。試合にたくさん出たいという思いがあっての移籍で、不安はない。ゼロからスタートするつもりで今はワクワクしている」

遠藤は、ジュビロ移籍直後から連続でフル出場を果たし、それまでのうっぷんを晴らすかのようにピッチで躍動する姿を見せた。 移籍の期限は2020年シーズンいっぱい。遠藤は、ガンバへの復帰もあきらめてはいない。

「自分のサッカー人生のほとんどの時間を、ここで過ごし、ガンバ以上のクラブはない。移籍の期間が明ければ、また戻ってきたいという気持ちもある」

チームカラーでもある青き誇りを胸に刻み、40歳は新たな挑戦の道を歩む。

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