イスラエル首相 停戦後も戦闘再開など条件に追加 ハマス側反発

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の停戦と人質の解放に向けた交渉でネタニヤフ首相が停戦後も戦闘を再開できることなどを譲れない条件としたことに、ハマス側は要求の追加だと反発を強めていて、交渉が進展するかは予断を許さない状況です。

イスラエル軍は12日もガザ地区での攻撃を続けていて、パレスチナの地元メディアはガザ地区中部への空爆で幼い子どもを含む少なくとも3人が死亡したと伝えています。

こうした中、カタールなどの仲介で行われている停戦や人質の解放に向けた交渉について、イスラエルのネタニヤフ首相は11日、譲れない条件として、一時的な停戦が実現してもハマス壊滅のために戦闘を再開できることや、ガザ地区とエジプトとの境界地帯をイスラエルが管理することなどを主張しました。

これに対してイスラエル軍のガザ地区からの完全な撤退を求めているハマスは12日に声明を出し「ネタニヤフ首相はこれまで含まれていなかった要求を加えようと試みていて、交渉を長引かせ、混乱させようとしている」と反発を強めています。

アメリカのニュースサイト、アクシオスは当局者の話として軍事的に弱い立場に置かれたハマスに対して、ネタニヤフ首相が要求を強めているなどと伝える一方で「要求を強めすぎることで交渉が失敗に終わるリスクもある」との見方も伝えています。

アメリカのバイデン大統領は11日「双方は大枠では一致している」と述べて期待を示しましたが、交渉が進展するかは予断を許さない状況です。