輪島で海女の素もぐり漁再開 降起した海底の掘り下げ工事進み

能登半島地震で海底が隆起するなどした石川県輪島市で港を掘り下げるしゅんせつ工事が進んだことから、12日、海女による素もぐり漁が再開しました。

輪島港は地震で海底が降起するなどして船を出すことができず、海女による素もぐり漁もできない状態となり、漁の再開に向けて海底を掘り下げるしゅんせつ工事が行われていました。

そして工事が進んだことから輪島の海女が所属する組合は、今月、素もぐり漁を解禁することに決め、波が落ち着いた12日の再開となりました。

12日は午前5時すぎから海女130人が港に集まり、漁船に乗り込んで沿岸部の漁場に向けて出発しました。

そして港に戻るともずくが入ったかごを次々と船から運び出し、漁協の職員たちが荷さばき場で重さを量っていました。

組合によりますと、地震の影響で水槽や冷蔵設備も被災したことなどから、サザエやアワビではなく管理しやすい、もずくから漁を再開することにしたということです。

当面は収穫量を一人15キロに制限したうえで、海中の調査も行いながらサザエやアワビの漁の再開も検討していくということです。

海女の門木奈津希さんは「海の中の景色が変わっていてもずくの量もあまりありませんでしたが、久しぶりに海に潜れたことがまずはうれしかったです」と話していました。