海運大手3社 約60億円の申告漏れ 国税局 約12億円を追徴課税

国内の海運大手3社が、法人税の優遇措置を受ける際、会社の利益を誤った形で計上し、東京国税局から合わせておよそ60億円の申告漏れを指摘されていたことが関係者への取材で分かりました。国税局は3社に対し、合わせておよそ12億円を追徴課税したということです。

申告漏れを指摘されたのは、海運大手の「NSユナイテッド海運」「商船三井」「日本郵船」の3社です。

関係者によりますと、3社は、海運事業者の国際競争力の確保を目的に設けられている法人税の優遇措置を受ける際、本来は、日本船籍の船による利益が対象になるのにもかかわらず、誤って外国船籍の船による利益を含めて計上するなどして過大な税の優遇を受けていたことが、東京国税局の税務調査で明らかになりました。

東京国税局は去年までの複数の年にまたがる形で「NSユナイテッド海運」におよそ30億円、「商船三井」におよそ21億円、「日本郵船」におよそ9億円の申告漏れがあると指摘して、過少申告加算税を含め合わせておよそ12億円を追徴課税したということです。

3社はNHKの取材に「国税当局の指摘を受け、すでに納税を行った」などと回答しています。