カブス 今永昇太 6回無失点で今季8勝目 鈴木誠也は1安打1打点

大リーグ、カブスの今永昇太投手がオリオールズ戦に先発し、6回を無失点に抑えて今シーズン8勝目をマークしました。

ここまで7勝をあげている今永投手は10日、大リーグ1年目で初選出されたオールスターゲーム前の最後の登板としてボルティモアで行われたオリオールズ戦に先発しました。

現在、アメリカンリーグ東部地区で首位を走るオリオールズは、チームのホームラン数147本と451打点が両リーグトップと強力な打線が持ち味です。

中6日で先発マウンドに上がった今永投手は1回、フォアボールとヒットで1アウト一塁二塁といきなりピンチを招きましたが、4番バッターと5番バッターから2者連続で三振を奪い、立ち上がりを無失点で切り抜けました。

カブス打線が2点を先制した直後の2回は、先頭バッターにツーベースヒットを許しましたが、後続のバッターはストライクゾーンの高低差を生かしたピッチングで得点を許さず、ここも切り抜けました。

さらにカブスは5回、2アウト三塁のチャンスで4番・指名打者で先発出場した鈴木誠也選手がレフト前に2試合連続のタイムリーヒットを打って3対0とリードを広げました。

援護をもらった今永投手は、6回にも1アウト二塁三塁のピンチから低めいっぱいに決まるストレートとアウトコースのスプリットで2者連続三振を奪い、ここも無失点でしのいでマウンドを降りました。

今永投手は6回を投げて無失点、球数は100球、打たれたヒットが6本、フォアボールが1つ、三振6つを奪いました。

防御率は2.97となりました。

カブスはリリーフピッチャー陣もふんばってオリオールズの強力打線を抑え込み、4対0で勝って3連勝としました。

今永投手は先月15日以来の勝ち星で今シーズン8勝目をマークし、大リーグ1年目のシーズン前半最後の登板を勝利で飾りました。

一方、鈴木選手は4打数1安打1打点、盗塁も1つ決めて勝利に貢献しました。

無失点でマウンドを降りるのは約2か月ぶり

今永投手はここ最近の登板では同点や逆転を許す展開が続いていて、無失点でマウンドを降りるのは5月18日以来、およそ2か月ぶりとなりました。

1アウト二塁三塁だった6回のピンチについては「1点とられる覚悟で投げたがうまく三振をとれた」と振り返り、「勝つチャンスが多く残るので無失点の状態でバトンタッチできたことは、前回、前々回の登板ではできなかったのでよかった」と胸をなで下ろしました。

また、本拠地のリグレーフィールドであればホームランとなっていたレフトへの大きな当たりが2つあったことについては「レフト側が少し深いということは頭にあった。右バッターにはあそこに打たれてもフェンスを越えない打球を打たせようと思って投げていた」と話し、左中間のフェンスまでの距離が長いオリオールズの本拠地球場の特徴を頭に入れたピッチングだったと明かしました。

そして、3月と4月の月間最優秀新人を受賞するなど序盤に鮮やかな印象を残した大リーグ1年目のシーズン前半を振り返り「すべてが初めての経験の中で、ピッチングコーチや監督のフォローのおかげである程度危機管理をしながら先回りをして自分の技術とフィジカルの見直しができた。チームメートも僕を受け入れようと努力してくれて、まわりの人がそういう気持ちを持っていてくれたからこそ、今の立ち位置があると思う。後半戦はもうひと段階上げられるように頑張りたい」と周囲に感謝していました。