停戦めぐる交渉 “ハマスが譲歩姿勢”報道も 依然立場隔たりか

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の停戦と人質の解放をめぐる交渉は、ハマスが譲歩する姿勢を示したと伝えられる一方で、恒久的な停戦については依然として双方の立場に隔たりがあるとされ、仲介国をはさんで協議が続くとみられます。

イスラエル軍は7日もガザ地区全域への攻撃を続け、パレスチナの地元メディアは、南部ラファや北部のガザ市への空爆で死傷者が出ていると伝えています。

ガザ地区の保健当局は7日、去年10月に戦闘が始まってからの9か月で3万8153人が死亡したと発表しました。

イスラエルとハマスの間の停戦と人質の解放に向けた交渉では、▼第1段階で6週間の停戦と一部の人質の解放を、▼第2段階で恒久的な停戦と残る人質の解放を実現し、▼第3段階でガザ地区の復興計画を開始する案について協議が続いています。

ロイター通信は、これまで恒久的な停戦を合意の前提条件としていたハマスが、段階的な停戦に応じる意向を示し、一定の譲歩をしたと伝えています。

ただ、アメリカのニュースサイト、アクシオスなどによりますと、ハマス側は、第2段階の恒久的な停戦に向けた交渉は期限を設けず続け、その間は戦闘を再開しないことを仲介国に文書で保証するよう求めているということです。

一方のイスラエル側は文書での保証を拒否しているということで、依然として双方の立場には隔たりがあると見られます。

イスラエル首相府は今週にも再び交渉団を派遣すると発表しているほか、アメリカの複数のメディアは、CIA=中央情報局のバーンズ長官が今週にもカタールを訪問すると伝えていて、仲介国をはさんで協議が続くとみられます。