石川 輪島 中学校で1人の野球部員のため地元の人が集まり試合

能登半島地震の被災地石川県輪島市では、中学校に1人しかいない野球部員のために、地元の人やボランティアなどが集まり野球の試合を行いました。

試合は、輪島市町野町にある東陽中学校のグラウンドで行われました。

この中学校は全校生徒10人で、中学2年生の西野桜路さんは入学当初からただ1人の野球部員です。

地域の若者で作る住民団体は、西野さんが野球をする機会を増やそうと、地元住民やボランティアなどおよそ40人を集め試合を行いました。

西野さんはこれまで、ほかの中学校との合同チームに参加し試合に出ていたということですが、7日は力強いボールを投げる大人のピッチャーとの対戦を楽しんでいました。

西野さんは「ふだんは試合形式の練習ができないので楽しいです。ほかの学校のグラウンドは地震で使えなくなったので、地震のあとも野球ができてうれしいです」と話していました。

試合を企画した「町野復興プロジェクト実行委員会」の山下祐介さんは「家屋倒壊など被害が大きかった地域ですが、こうした交流の機会を通して地域の魅力を増やしていきたいです」と話していました。