レッサーパンダ「風太」21歳の誕生日 寝室の映像を公開

千葉市動物公園のレッサーパンダ「風太」が5日、21歳の誕生日を迎えました。暑さの影響で、屋外での展示に代えて寝室の映像が公開されました。

2003年7月に静岡市の動物園で生まれたレッサーパンダの風太は、翌年に千葉市動物公園に移ったあと、背筋を伸ばして2本足で立ち上がる姿で全国的な人気となりました。

レッサーパンダとして国内で最高齢の21歳の誕生日を迎えた風太を祝おうと5日、千葉市動物公園には多くのファンが詰めかけました。

しかし、千葉市では34.9度の最高気温を観測するなど厳しい暑さとなったため、暑さに弱い風太の体調を考慮して屋外での展示は急きょ、中止になりました。

代わりにふだんは公開していない寝室の様子が、飼育施設のモニターに映し出され、風太の姿を一目見ようと人だかりができました。

風太ははじめ寝ていましたが、飼育員が好物のリンゴやサツマイモなどを盛り合わせた特別な「バースデーケーキ」をプレゼントすると起き上がり、寝室の中を歩き回っていました。

訪れた人たちはモニターの写真を撮るなどしてお祝いし、風太が動くたびに歓声があがりました。

園によりますと風太は、人間の年齢にすると80歳を超え近年は立ち上がる姿は見られないものの、食欲はあり、ゆっくりと過ごしているということです。

野田市から訪れた30代の男性は「かわいくてびっくりしました。できれば直接見たかったですがしかたないです。少しでも長く、元気で生きてもらえればと思います」と話し、山形県から訪れた11歳の男の子は「風太が食べているところを見たくて来ました。見ることができてうれしかったです」と話していました。

飼育員の石田郁貴さんは「天気が許せば外に出したかったがしかたないです。たくさんの方が集まって風太の一挙手一投足に歓声をあげてくれて、今でもいろいろな方に愛されて幸せだなと思います」と話していました。