“EU議長国のハンガリー首相がロシア訪問へ”一部報道で波紋

ヨーロッパの一部メディアは、7月からEU=ヨーロッパ連合の議長国を務めるハンガリーのオルバン首相が、5日、ロシアを訪れプーチン大統領と会談すると伝えました。オルバン首相はロシア寄りの姿勢で知られ、報道を受けてEUのミシェル大統領が「議長国にはロシアに関与する権限はない」とけん制するなど波紋が広がっています。

イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズなど一部メディアは4日、ハンガリーやEU当局者の話としてオルバン首相が、5日、ロシアを訪れ、プーチン大統領と会談すると伝えました。

ハンガリーは7月からEUの議長国ですが、オルバン首相はロシア寄りの姿勢で知られ、軍事侵攻後もプーチン大統領と会談したほか、EUのウクライナ支援にも反対し言動は物議を醸してきました。

7月2日にはウクライナでゼレンスキー大統領と会談し、一時的な停戦を検討するよう促していて、プーチン大統領と会談すれば停戦について協議する可能性があります。

報道について、ハンガリー政府は公式な反応を示していませんが、EUのミシェル大統領は4日「議長国にはEUを代表してロシアに関与する権限はない。ウクライナ抜きにウクライナについて議論はできない」とSNSに投稿し、けん制しました。

また、ウクライナの隣国ポーランドのトゥスク首相もSNSに「モスクワを訪問するうわさは本当のはずがない」と投稿し、容認できないとの考えを示すなど波紋が広がっています。