パリパラリンピック自転車代表 53歳の杉浦佳子など男女4人内定

8月に開幕するパリパラリンピック、自転車の代表に、日本選手の金メダル最年長記録を持つ53歳の杉浦佳子選手など、4人が内定しました。

日本パラサイクリング連盟は、国際競技団体がパリパラリンピックの日本の出場枠が女子1枠、男子3枠となったと発表したのを受けて、4人の選手を代表に選びました。

このうち女子は、東京大会の運動機能障害のクラスで2つの金メダルを獲得し、日本選手のパラリンピックでの金メダル獲得最年長記録を更新した、杉浦選手が内定しました。

現在53歳の杉浦選手は、去年の世界選手権で2種目を制し、パリ大会では、みずからの持つ最年長記録の更新を目指します。

また、男子は、両足が義足で、パラリンピックのロードとトラックでこれまで5つのメダルを獲得している藤田征樹選手と、右足でペダルをこぎ、パラリンピックは3大会連続出場となる川本翔大選手、それに、視覚障害があり、初めてのパラリンピック出場となる木村和平選手が選ばれました。

杉浦佳子 日本選手のパラリンピック金メダル最年長記録

杉浦佳子選手は、静岡県掛川市出身の53歳。

45歳の時、自転車のレースで転倒し、記憶力などが低下する「高次脳機能障害」と右半身のまひが残りました。

リハビリのために再び自転車に乗ると、奇跡的な回復を遂げ、事故の翌年からパラ選手として本格的に競技に取り組み始めました。

趣味のトライアスロンで鍛えた持久力を武器に、50歳で初めて出場した東京パラリンピック、自転車の女子個人ロードタイムトライアルと女子個人ロードレースの運動機能障害のクラスで2つの金メダルを獲得し、日本選手のパラリンピックでの金メダル最年長記録を更新しました。

去年の世界選手権は女子個人パシュートと女子500メートルタイムトライアルの2つの種目で金メダルを獲得するなど、年齢を重ねながら成長を続け、パリパラリンピックでは、「ロード種目」での連覇と「トラック種目」での金メダル獲得を目指しています。