ゼレンスキー大統領 防空システム追加供与など働きかけ強める

ウクライナ東部の都市ドニプロでは、ロシア軍の攻撃で多くの死傷者が出ました。来週行われるNATO=北大西洋条約機構の首脳会議を前に、ゼレンスキー大統領は防空システムの追加供与などについて欧米各国への働きかけを強めています。

ウクライナ東部のドニプロペトロウシク州の州都ドニプロでは、3日、ロシア軍のミサイルや無人機による攻撃があり、地元の州知事によりますと、これまでに6人が死亡し、子どもを含む50人以上がけがをしました。

多数の死傷者が出たことを受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は3日夜のビデオ演説で「これを終わらせるには、ウクライナに防空システムをさらに提供するとともに、ロシアの航空基地への長距離攻撃を可能にするしかない」と訴えました。

そのうえで、来週、アメリカの首都ワシントンで開かれるNATO首脳会議を前に、防空システム「パトリオット」の追加供与などについて欧米各国に働きかけを強めていると述べました。

防空システムの支援をめぐっては、アメリカ政府が6月、「パトリオット」用のミサイルについて各国への納入計画を見直して、ウクライナへの供与を優先する方針を明らかにするなど、欧米側は支援を急いでいて、来週のNATO首脳会議でどのような支援が打ち出されるかが焦点となりそうです。