熊本 令和2年7月の記録的豪雨から4年 きめ細かな支援課題に

熊本県内で災害関連死を含めて67人が犠牲となり、2人の行方が分からなくなっている令和2年7月の記録的な豪雨から4日で4年です。被災者の住まいが仮設住宅から災害公営住宅へ移りつつある中、新たな場所で元の生活を取り戻すためのきめ細かな支援が課題となっています。

4年前の7月4日の記録的豪雨では、熊本県の球磨川が氾濫して人吉市の市街地が浸水するなどし、県内では災害関連死を含めて67人が犠牲となり、今も2人の行方がわかっていません。

また、32の市町村でおよそ7400棟の住宅が壊れたり、浸水したりする被害を受け、ピーク時には1814世帯が仮設住宅に入居しました。

熊本県によりますと、県内では先月末時点で135世帯の275人が、仮設住宅や民間の賃貸住宅を活用した「みなし仮設」で生活しています。

災害公営住宅は、設置が予定されている282戸のうち、先月末までにおよそ8割にあたる221戸が完成していて、残る61戸も、多くが今年度中に完成する見込みです。

また、被災した人が抱える課題を支援するため、仮設住宅に住む人や、孤立が懸念される人などを対象に相談や訪問を行う取り組みが続けられていて、県社会福祉協議会によりますとことし5月末の時点で、人吉市など4つの市と村の830世帯が支援の対象となっているということです。

自宅の再建のほか、新たな住まいでの暮らしや近所づきあいに関する相談などが寄せられているということで、新たな場所で元の生活を取り戻すためのきめ細かな支援が課題となっています。