フランス国民議会選挙 1回目の投票始まる

フランスのマクロン大統領が電撃的に解散に踏み切った議会下院の選挙の1回目の投票が始まりました。極右政党が大幅に議席を増やすとみられる中、有権者からは、マクロン大統領に対する厳しい声が聞かれました。

議会下院にあたる国民議会の選挙は、日本時間の30日午後、各地で1回目の投票が始まり、パリ市内の投票所には有権者が途絶えることなく訪れていました。

マクロン大統領は6月上旬に行われたヨーロッパ議会選挙で、みずからが率いる与党連合が自国第1主義や移民規制を掲げる極右政党の国民連合に大敗したことを受けて、国民議会を電撃的に解散しました。

選挙は与党連合と国民連合、それに左派連合「新人民戦線」の三つどもえの争いとなっていて、世論調査に基づく議席予想では、国民連合と、連携する候補が今より3倍近く議席を増やして最大勢力になる可能性が指摘されています。

国民連合に投票するという70代の女性は「国は国民の安全を確保するべきだ。私は変化を望んでいる」と話し、治安や自国の利益を優先すべきだと訴えていました。

一方、60代の女性は「極右政党の伸びにショックを受けている。極右を止めるために、新人民戦線に投票した」と話していました。

また、マクロン大統領について「現実から遠く離れた場所にいるという印象もある」として、不信感をあらわにしました。

1回目の投票は即日開票され、当選者が決まらなかった選挙区では、7月7日に決選投票が行われます。