沖縄 米兵性的暴行 報道後に情報提供 外務省「重く受け止め」

沖縄県内でアメリカ軍の兵士による性的暴行事件が相次いで発覚し、いずれも県に対して国から情報提供があったのは報道後だったことについて、外務省沖縄事務所の宮川学大使は29日、「県民の不信の念を招いていることを大変重く受け止めている」と述べました。

沖縄県内では、6月25日にアメリカ空軍の兵士が少女に性的暴行をしたなどとして起訴されていたことが明らかになったのに続いて、28日は別のアメリカ海兵隊の上等兵が、女性に性的暴行をしようとしてけがをさせたとして起訴されていたことが明らかになりました。

いずれの事件も、県に対して国から情報提供があったのは報道後で、県は外務省などに情報提供のあり方の見直しを求めることを検討しています。

こうした中、外務省沖縄事務所の宮川大使は29日、自民党沖縄県連を訪れ、アメリカ軍関係者が起こした事件について情報提供を迅速に行うよう求める要請書を受け取りました。

宮川大使は「被害に遭われた方のことを思うと大変心が痛む。事案の発生は極めて遺憾だ」と述べました。

そのうえで「政府の対応、特に情報の提供のあり方でご不安を抱かせ、厳しい批判をいただいて、県民の皆様に不信の念を招いてしまっていることを大変重く受け止めている。今後の改善策について、外務省としても、捜査機関も含む関係省庁と早急に相談してまいりたい」と述べました。