国連の開発目標 順調に推移は全体の17% 事務総長「落第点だ」

国連が掲げる2030年までの持続可能な開発目標SDGsについて、国連は達成に向けて順調に推移しているのは全体の17%にとどまっていると報告書にまとめました。グテーレス事務総長は「落第点だ」と述べて、目標達成に向けて国際社会にさらなる取り組みを呼びかけました。

国連は2030年までに貧困や飢餓をなくし、医療や教育の普及を目指すSDGsの取り組みの進捗(しんちょく)状況をまとめた報告書を28日発表し、グテーレス事務総長がニューヨークの国連本部で会見しました。

報告書はSDGsの各項目のうち、達成に向けて順調に推移しているのは17%にとどまり、半数近くがわずかな進展や中程度の進展で、35%が「停滞または後退」しているとしています。

これについてグテーレス事務総長は「世界は落第点をつけられた。平和の確保や気候変動への対処、それに国際金融の活性化に失敗し、開発目標の達成を妨げている」と危機感を示しました。

そのうえでグテーレス事務総長は「貧困をなくし、地球を守り、1人も取り残さないという目標を諦めてはならない」と訴え、目標達成に向けて国際社会にさらなる取り組みを呼びかけました。