渋沢栄一の地元深谷市 「ふっかちゃん」が新札発行をPR

新しい一万円札の肖像に描かれる渋沢栄一の地元、埼玉県深谷市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」が29日、市内で行われた誕生日を祝うイベントで新札の発行をPRしました。

来月3日に発行される新しい一万円札には、「近代日本経済の父」と呼ばれる実業家で、深谷市出身の渋沢栄一の肖像がデザインされています。

29日は、深谷市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」の誕生日を祝うイベントが開かれ、埼玉県内外から14のキャラクターが集まり、新しい一万円札の発行をPRしていました。

会場のステージには、タキシード姿で頭にシルクハットを乗せて渋沢栄一になりきった「ふっかちゃん」が登場し、会場を盛り上げていました。

また、キャラクターたちが新しい一万円札に似せた大型のパズルに挑戦したり、一万円の札束に見立てた段ボールを積み上げる高さを競ったりして、訪れたファンなどと交流を深めていました。

40代の女性は「ステージを見ていて新しい一万円札の発行がまもなくだと感じました。新一万円札を手に入れたら額にいれてとっておきたい」と話していました。

深谷市協働推進部の笠原毅次長は「キャラクターたちが新1万円札の発行をお祝いしようと盛り上げてくれている。いよいよ7月3日に発行を控えていますので、市としてもみなさんと盛り上げていきい」と話していました。

東京都内の駅などで観光キャンペーンも

また、埼玉県も渋沢ゆかりの地をPRして観光需要を喚起しようと29日、東京都内の駅などで観光キャンペーンを行っています。

午前中はJR有楽町駅前で、大野知事や職員など10人ほどが参加しました。

大野知事は、渋沢のトレードマークともいえるシルクハットにえんび服姿で登場し、深谷市の旧渋沢邸「中の家(なかんち)」など、ゆかりの場所が書かれた観光チラシが入った1万円札を模したケースを手渡し、一緒に写真を撮るなどして県内の観光地をPRしていました。

キャンペーンは午後に池袋やさいたま新都心でも行われます。

埼玉県観光課の江後真澄主幹は「渋沢の出身の深谷市はもちろん、川越市や秩父の長瀞などゆかりの地がたくさんあるので、渋沢の足跡をたどりながらグルメを楽しむなどして、埼玉の魅力を多くの人に味わってもらいたい」と話していました。