障害者グループホーム「恵」 厚労相“住まい確保に万全期す”

障害者向けグループホーム運営大手の「恵」に、今後全国の事業所で指定の更新を今後認めない措置が取られ、数年以内に順次、事業所の運営ができなくなる見通しになったことについて、武見厚生労働大臣は「安心して日常生活を送ることができるために、万全を期して参りたい」として、国としても自治体と連携して利用者の住まいの確保に取り組む考えを示しました。

東京 港区に本社がある障害者向けグループホーム大手「恵」が運営する事業所では、食材費の過大徴収や障害福祉サービス報酬の不正請求などが明らかになり、26日、愛知県などが行政処分を行ったほか、厚生労働省が全国のほかの事業所についても、今後指定の更新を認めない「連座制」の措置を取ると会社に通知しました。

連座制の対象となる全国99の事業所の定員は1710人で、現在も多くの利用者が暮らしていますが、今後数年以内に順次運営できなくなる見通しで、利用者や家族からは今後の住まいを心配する声があがっています。

こうした問題について、武見厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で「食材費の過大徴収のほか、報酬の不正請求を行うなど、会社の責任は極めて重い。入所者に不安を与えることがあってはならず、引き続き安心して日常生活を送ることができるために、万全を期して参りたい」と述べ、国としても自治体と連携して利用者の住まいの確保に取り組む考えを示しました。