国際宇宙ステーション 「宇宙ゴミ」で飛行士が一時退避

国際宇宙ステーションに近い高度で、日本時間の27日、いわゆる「宇宙ゴミ」が確認されたことから、滞在していた宇宙飛行士が一時、退避しました。宇宙ゴミはもともと、ロシアの人工衛星で、アメリカ側が詳しい軌道を調べています。

国際宇宙ステーションで、27日、飛行していた高度の近くで、スペースデブリ、いわゆる「宇宙ゴミ」の発生が確認され、滞在していた9人の宇宙飛行士がそれぞれの乗ってきた宇宙船に退避しました。

NASAによりますと、退避は予防的な措置だったということで、宇宙飛行士はおよそ1時間後に、通常の業務に戻ったということです。

NASAとアメリカの宇宙統合軍によりますと、この宇宙ゴミは、もともとは運用が終了したロシアの人工衛星で、100個以上の破片になったことが確認されたということです。

この人工衛星がなぜ破片になったのかは明らかになっていません。

宇宙統合軍が現在、破片の軌道を調べていますが、「差し迫った脅威はない」としています。

国際宇宙ステーションでは2009年にも、宇宙ゴミに衝突するおそれのため、滞在していた宇宙飛行士が一時、退避しています。

近年は、宇宙ビジネスが活発になり、打ち上げられる人工衛星の数が増加する中、宇宙ゴミへの対処が課題になっています。