米最高裁 緊急性ある中絶認めるべき バイデン政権主張一部通る

アメリカの連邦最高裁判所は人工妊娠中絶を事実上、禁止している西部アイダホ州の州法をめぐって緊急性がある場合には当面、中絶を認めるべきだという判断を示しました。バイデン政権の主張が一部通った形で、バイデン大統領とトランプ前大統領による初めてのテレビ討論会でも議題となりそうです。

この裁判は人工妊娠中絶を事実上、禁止しているアイダホ州の州法について、緊急性がある場合には医療を提供することを義務づけた連邦法に違反しているとしてバイデン政権が差し止めを求めていたものです。

連邦最高裁判所は27日、州法が連邦法に違反しているかどうかについては踏み込まなかったものの、緊急性がある場合には当面、中絶を認めるべきだという判断を示しました。

バイデン政権の主張が一部通った形です。

バイデン大統領は声明を発表し、各地で中絶規制が強化されているのは野党・共和党の責任だと非難したうえで「私やハリス副大統領は女性の権利のために闘い続ける」と強調しました。

中絶は秋の大統領選挙においても争点の1つとなっていて、日本時間の28日行われるバイデン大統領と、返り咲きをねらうトランプ前大統領による初めてのテレビ討論会でも議題となりそうです。