鹿児島県警の情報漏えいなど 警察庁長官「再発防止策を検証」

鹿児島県警察本部で、元生活安全部長が情報漏えい事件で起訴されるなど問題が相次ぎ、警察庁が今週から特別監察を実施していることについて、警察庁の露木康浩長官は27日の会見で「警察庁に蓄積された知見をもとに県警の再発防止策を検証し、バージョンアップを図っていく」などと述べました。

鹿児島県警察本部では元生活安全部長が個人情報を含む内部文書をライターに郵送し、職務上知り得た秘密を漏らしたとして、逮捕・起訴されるなど、ことしに入って現職の警察官や元幹部が逮捕される事件が4件相次ぎ、警察庁は、6月24日から県警に監察官を派遣して、特別監察を実施しています。

警察庁の露木長官は、27日の会見で、監察の具体的な内容について「それぞれの事案の発生状況や原因を分析し、警察庁に蓄積されている再発防止策の知見をもとに、県警の対策を検証する。そのことによって、県警の対策の足りていない部分を抽出し、バージョンアップを図っていく」などと述べました。

そのうえで「鹿児島県警に対する信頼回復の道筋を一日も早く明らかにすることが重要だ」として、県警側の検証がスピード感を持って行われるよう、警察庁の職員を常駐させて監察を続けていく考えを示しました。

松村国家公安委員長「警察活動は国民の信頼が必要不可欠」

警察庁の露木長官とともに会見に臨んだ松村国家公安委員長は「鹿児島県警に加え、警察庁が必要な調査を行った結果、県警本部長には客観的に見て、元生活安全部長が主張したような隠蔽は無かったことが明らかになったが、警察官による盗撮事件の捜査で基本にかけるところがあり、長官訓戒にしたいと報告を受けた」などと経緯を説明した上で「社会の安全を支える警察活動は、何にもまして国民の信頼が必要不可欠で、こうした観点から県警の再発防止対策が確実に実施されるよう、引き続き警察を指導していきたい」と述べました。